ARM Holdings アーム ティッカー:ARM IPO目論見書 F-1まとめ

米国株IPO目論見書S-1/F-1

アームはCPUのリーダーメーカーで、世界のスマートフォンのほぼすべてにアームのCPUが使用されています。IPO目論見書F-1をまとめました。

本記事は情報の整理を目的としており、投資・その他の行動を勧誘する目的で作成したものではございません。投資の判断はご自身の意思と決定でお願いします。本記事の内容は主にIPO目論見書S-1をもとに作成していますが、翻訳における誤りや、具体的解釈の内容についての保証は致しかねます。

アーム ティッカー:ARM IPO目論見書 F-1まとめ 

  • CPU業界のリーダー。アームのCPUは、2022年12月31日時点で、世界の99%以上のスマートフォンのCPUに使用され、創業以来2,500億以上のチップに使用されてきた
  • 2023年度は3月31日時点で300億個のアームをベースにしたチップが出荷(2016年比+70%)
  • 世界の人口の70%がアームの技術をベースとした商品を使用していると推測される

リアルタイムチャート

日本での取り扱い証券会社:SBI証券、マネックス証券 その他確認中

SBI証券(9/14~取扱)

楽天証券(確認中)

マネックス証券(9/14~取扱)

DMM 株 (DMMドットコム証券)(確認中)

リンクから口座開設できます。

必ずしもすべての証券会社が気になる銘柄を取り扱うわけでは無いです。複数の口座を持っておくことで、心配は減ります。

大手ネット証券会社は郵送不要で自宅からでも口座開設が可能です。

上場予定日はいつ?株価は? ARMのIPO公募価格:47~51ドル➡52ドルで値決め、上場初値は?上場初値:確認中 上場市場:NASDAQ 上場日:2023年9月14日

IPO価格:47~51ドル➡52ドルで値決め

上場日:2013年9月14日

引受幹事企業:バークレイズ、ゴールドマンサックス、JPモルガン、みずほ証券

引受幹事
  • バークレイズ
  • ゴールドマンサックス
  • JPモルガン
  • みずほ証券

などです

経営者:レネ・ハース

レネ・ハース

  • 2022年2月より最高経営責任者兼取締役
  • 2017年1月~22年2月までアームのIPプロダクト・グループ(IPG)の社長を務めていました。
  • 2013年10月に戦略的提携担当副社長として入社し、2年後に執行委員会に任命され、グローバル・セールスおよびマーケティングを担当するArmのチーフ・コマーシャル・オフィサーに任命。
  • アーム入社以前は、NVIDIA社で7年間、コンピューティング製品事業のバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるなど、アプリケーション管理、アプリケーションエンジニアリング、製品エンジニアリングの職務を歴任。

売上・利益

2023年度総売上高は26億7,900万ドル(前年同期-0.9%)でした。

2023年度純利益は5億2,400万ドル(前年同期-4.6%)でした。

2023年度売上総利益率は96%、営業利益率は25%でした。

2022年度総売上高は27億300万ドル(前年同期+33.3%)でした。

2023年度純利益は5億4,900万ドル(前年同期+41.5%)でした。

2023年6月で終える四半期の売上は6億7500万ドル(前年同期-2.5%)でした。

何をしている会社? 

  • CPU(コンピューターでデータの演算処理を行う装置)業界のリーダー企業。
  • アームのCPUは、2022年12月31日時点で、世界の99%以上のスマートフォンのCPUに使用され、創業以来2,500億以上のチップに使用されてきました。
  • 2023年度は3月31日時点で300億個のアームをベースにしたチップが出荷(2016年比+70%)されています。
  • 世界の人口の70%がアームの技術をベースとした商品を使用していると推測されます。
  • アマゾン、アルファベット(Google)などのテック企業、アドバンストマイクロデバイセズ社、インテル社、NVIDIA社、クアルコム社などの半導体、 家電のサムスン、自動車業界などに幅広く利用されています。
  • 1990年設立、当時はAcorn Computers、Apple Computer、VLSI Technologyの合弁会社でした。
  • 1998年~2016年にロンドン証券取引所とNASDAQ上場していましたが、ソフトバンクグループにより非公開化されました。

市場・機会

・22年12月31日で終えた1年間での想定TAM(Total Adressable Market)は約2,025億ドルでした。

・このマーケットはCAGR6.8%で成長し、2025年12月31日時点では約2,466億ドルに拡大すると予想されています。

・アームの設計を使った半導体は2022年12月31日時点で989億ドルで、48.9%のシェアがあります。(2020年時点では42.9%のシェアでした。)

・2022年12月31日時点でのアームのロイヤリティ収入はTAMの1.7%になります。

・モバイル・アプリケーション・プロセッサ(スマートフォンのチップ)市場で長年にわたり99%のシェアを維持しています。

・モバイル・アプリケーション・プロセッサのマーケットは2022年12月31日時点で299億ドルです。CAGR6.4%で成長し、2025年12月31日時点で約360億ドルに拡大すると予想されています。

・CE(デジタルテレビ、タブレット、ノートパソコン、拡張現実(「XR」)ヘッドセット、ウェアラブルなど)のマーケットは2022年12月31日時点で469億ドルです。CAGR4.3%で成長し、2025年12月31日時点で約532億ドルに成長すると予想しています。

・IOT:2022年12月31日時点415億ドル➡2025年12月31日時点505億ドル(CAGR6.7%)アームの2022年時点のマーケットシェアは64.5%です。

・ネットワーク機器:2022年12月31日時点172億ドル➡2025年12月31日時点182億ドル(CAGR1.8%)アームの2022年時点のマーケットシェアは25.5%です。

・クラウドコンピューティング:2022年12月31日時点179億ドル➡2025年12月31日時点284億ドル(CAGR16.6%)アームの2022年時点のマーケットシェアは10.1%です。

・その他インフラ:2022年12月31日時点127億ドル➡2025年12月31日時点137億ドル(CAGR2.7%)アームの2022年時点のマーケットシェアは16.2%です。

・自動車:2022年12月31日時点188億ドル➡2025年12月31日時点291億ドル(CAGR15.7%)アームの2022年時点のマーケットシェアは40.8%です。

商品・サービス

・半導体の設計図を提供し、設計図を使用する企業からロイヤリティ収入を得ます。

顧客

半導体企業、OEM、およびその他の組織に対して、チップを設計するための当社製品のライセンスを有償で供与しています

競合:

x86アーキテクチャのような確立された技術や、RISC-Vアーキテクチャのようなフリーでオープンソースの技術。

リスク要因 Risk factor

リスク要因にはいろいろなことが書かれていますが、個人的に気になった点をいくつか記載します。

リスク要因①

2023年3月期のロイヤリティ収入のうち、スマートフォンおよび家電からのロイヤリティが50%を超えています。

スマートフォン、家電の需要減退がリスクになります。

リスク要因②主要顧客

23年3月で終える年度の売上のうち、上位5顧客からの売上が57%で、最大の顧客であるアームチャイナの売上が24%を占めます

上場後決算メモ

FY24 Q2

FY23 Q3 

・特に自動車とインフラ/データセンターでシェア拡大

・ARMチャイナの売上に占める構成比がQ2 20%➡Q3 25%に増加

・Armv9のロイヤリティ収入はQ2 10%➡Q315%

さらに加速すると見ています

・Armv9のロイヤリティはv8の2倍

・v8コア➡v9コアへの移行でロイヤリティ収入も増加する見通し

・Armのロイヤリティ収入の約35%はスマートフォンからのもので、スマートフォン市場の回復の恩恵を受けています。しかし、65%はモバイル以外の市場からのものであるため、モバイル以外でのシェア向上や市場シェアの拡大により、より収益が伸びています。

コメント