九条の大罪 第8審 弱者の一分⑦ 感想

真鍋昌平 ビッグコミック 九条の大罪 漫画
登場人物
  • 曽我部 聡太(そがべ そうた) 配達員 壬生の後輩の下の人間らしい
  • 九条 間人(くじょう たいざ) 弁護士
  • 烏丸 真司(からすま しんじ)九条の事務所のイソベン(=居候弁護士。弁護士事務所に雇われている弁護士のこと)
  • 壬生 憲剛(みぶ けんご)自動車整備会社社長・コワモテ
  • 金本 卓(かねもと すぐる)大柄な不良 力士を目指していたらしい 父がヤクザ
  • 薬師前 仁美(やくしまえ ひとみ) ソーシャルワークつぼみ代表の女性。烏丸の知り合い

九条の大罪 第8審 あらすじ ネタバレ注意

「懲役1年6ヶ月」の判決。
刑務所で坊主頭の曽我部。刑務所は老人が多い。


嵐山という刑事は取り調べで

「お前だけご罪を被るなんて不公平」というも、

「入れ墨を消したい」

と返す曽我部

嵐山は不服そうだ。

場面壬生のガレージ。のんきに壬生の開くガールズバーの話をする金本。

金本にシャッターを下ろさせるとスタンガンで金本を気絶させ、どこかで見たことのあるような、業務用っぽい道具でビニール袋で密閉した金本におもいっきり水を飲ませる壬生。

壬生のタトゥにはeverlasting love rice cakeと書かれている。 三角のピラミッドの中に目のタトゥ。
全身タトゥ。

場面変わって九条と烏丸。

薬物の元締めである伏木組の幹部が逮捕されたらしい。

金本は水死体で発見されたようだ。

決定打となるスマホのパスワードは金本の同居人のミヨコも知っていたようだが

パスワードが「315515」50音表で「うんこおやこ」らしい。

曽我部もきっとこれを知っていただろうと九条。
今回の依頼人である壬生はそういった(金本の携帯から薬物のルートが発覚した原因が曽我部にありそうな)事を知らないし、九条も壬生には伝えていないようだ

烏丸に九条は「誰の味方か」と聞かれ

「依頼人。誰の味方でもない。」
と答える

「依頼人を貴賤や善悪で選別しない。仕事を粛々とこなすだけ。法律の世話はするが人生の面倒はみられない。」

九条の大罪 第8審 感想

前回で「弱者の一分」シリーズは微妙な余韻を残したまま終えたのかと思ったが、今回でおしまいのようだ。(最後に書いてあったので今回は間違いない)

弱者の一分とは何なのか、前回で幕が引いた前提でいろいろと書いてしまって恥ずかしい限りである。

とりあえず今回で「弱者の一分」は完結したわけだが、金本は死んでしまったもののストーリーとしてはまっすぐで、弱者である曽我部はタトゥーを消したがっていて、きちんと金本に復讐を果たしたことになる。

正確には嵐山刑事に誘導される口調でそそのかされた時「タトゥーを消したい」といったのは話題をそらすために違いない。

この段階では金本のスマホは押収されていないはずなので、ぷくっと鼻を膨らませ不快そうにする嵐山は何の情報も得られなかったと言って良いだろう。

しかしながら、曽我部の中でこのままではいけないという気持ちは常にあったようで、曽我部は曽我部で直接的に金本の犯罪を謳わずとも、間接的に発覚するようなこの状況を目を伏せて待っていたということになる。

曽我部は金本のスマホのパスワードを警察に伝えた。(これについてはそう書かれていはいないが弱者の一分というタイトルから見て今度こそ間違いないだろう)

薬物ルートが漏れた原因として一番怪しいのは同居人のミヨコになる。スマホを押収されただけでは以前の話にあったように警察側としてはアプリで行われたやり取りの履歴まではチェックできない。

パスワードが必要だという話である。

とはいえ、曽我部に一切疑いの目が向かないかというと、そんなことはないと思う。リスクを冒しながらも曽我部は極力安全な方法で金本に制裁を加えたと言える。

金本は証拠につながるこのパスワードやらスマホやらの管理が杜撰だった。

結果、壬生に殺されてしまうわけだが、壬生も具体的なパスワードを曽我部が知っているということは想定していないし、それを察した九条も敢えて壬生に伝えることはしない。

九条にとっては依頼人かどうかが全てであって、誰が良いとか悪いとか、余計なことには関与しないようにしているためだ。

曽我部をテーマにした弱者の一分についてはここで終わりだが、一つギモンなことは何で九条は金本のスマホのパスワード「315515」を知っているのかということ。

これは後で曽我部から聞いたのかもしれないが、曽我部がそんなことをわざわざ九条に言うとも思えない。

金本は曽我部をバカにするためにあえてそういうパスワードにしていたわけで、あの傲慢な金本の性格からすると、パスワードは曽我部にも、仲間にもわかるように堂々と示していた可能性もある。

あとは「50音表で『うんこおやこ』」というところくらいがヒントなのかもしれないが、50音表と数字の置き換えというものがイマイチよくわからない。

一つといったが、もう一つ、壬生のタトゥ―が気になり調べてみたところ、目については「プロビデンスの目」というようだ。また、「イルミナティ」のシンボルマークのようにも見える。

「プロビデンスの目」のタトゥーの意味をリンクのサイトで確認したところ、すべての出来事は偶然ではなく必然という意味を持つようだ。

何だか意味深である。そして「 everlasting love rice cake 」というのが非常に気になる。

自慢ではないが私は英語が全くできない。辞書に頼ると「永遠におモチLOVE」という訳のように思える。

これはひょっとすると「モンモンモンスター」的な真鍋先生のちょっとおちゃめな表現なのではないかと思っている。壬生さんは思いっきりあっさり人殺してますけど。。

九条の大罪 第9審 の展開は?

新章突入!ということで楽しみですが、2週間後の12月28日を待ちたいと思います。

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