九条の大罪 第72審 至高の検事⑧ 感想

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これまでの登場人物
  • 九条 間人(くじょう たいざ) 弁護士
  • 鞍馬 蔵人(くらま くろうど)検事。九条の実兄
  • 烏丸 真司(からすま しんじ)九条の事務所のイソベン(=居候弁護士。弁護士事務所に雇われている弁護士のこと)現在は流木の事務所に勤める。
  • 壬生 憲剛(みぶ けんご)自動車整備会社社長・コワモテ
  • 有馬 (ありま) 弁護士
  • 嵐山 (あらしやま) 刑事
  • 植田 篤彦 自殺をしたおじさん 口が悪かったらしい
  • 流木 信輝(ながらき のぶてる)白髪の高齢の弁護士 九条の父と面識あり
  • 山城 祐蔵(やましろ ゆうぞう) 弁護士 九条の父と面識あり
  • 菅原 遼馬(すがわら りょうま) 介護施設輝幸代表 輩
  • 久我(こが) 菅原の部下
  • 家守華恵(いえもり はなえ) コンサルティング会社経営
  • 佐恵子 家守華恵の義理の妹
  • 金本 卓(かねもと すぐる)大柄な不良 力士を目指していたらしい 父がヤクザ 故人
  • ミヨコ 金本の同居人
  • 曽我部 聡太(そがべ そうた) 配達員 壬生の後輩の下の人間らしい
  • 薬師前 仁美(やくしまえ ひとみ) ソーシャルワークつぼみ代表の女性。烏丸の知り合い
  • 宇田川 良子
  • 森田 ひき逃げ犯
  • 郷田 ヤクザ風の男
  • 市田 智子 毎朝新聞社会部 烏丸の知り合い
  • 京極 清志(せいし) 伏見組の若頭
  • 佐久間 謙一(さくま けんいち) 京極を襲撃した輩
  • 笠置 雫(かさぎ しずく) 男性を殺害した若い女性、キャラクターのタトゥー
  • 中谷 修斗(なかや しゅうと) イケメン。マッチングアプリで雫と出会う 故人
  • ムーちゃん 39歳。ぼったくりバーの客引き。
  • 外畠(とのはた)雫の母衣子の内縁の夫
  • 粟生(あお)怪しい男。修斗とつながっている。
  • 亀岡 麗子(かめおか れいこ) 人権派弁護士
  • 田城(たしろ)雫のメイク担当
  • 小山義昭(こやまよしあき)=小林(こばやし)? トゥールビヨン企画の代表取締役
  • 白石 桃花(しらいし ももか)AV出演強要を訴えるモデル
  • 寿樹弥(じゅきや) No1ホスト
  • 笠置衣子(かさぎ きぬこ)雫の母親
  • 深見 警察官、組織対策課3年目
  • 又林 深見の先輩らしき警察官
  • 嵐山信子=愛美? 嵐山刑事の娘 故人
  • 犬飼勇人 嵐山信子殺害の為、少年刑務所に服役中、壬生の地元の後輩
  • 衣笠美穂 嵐山愛美の元飲み友達。
  • 炭山部長 嵐山の上司
  • 金ヶ原 ヤクザが原因で銀行口座を作れない女
  • 紗理奈 小山の娘
  • 門脇数馬(俳優志望➡サパークラブ勤務)
  • 音羽千歌(歌手志望➡ギャラ飲み女子)
  • 数絵 門脇数馬の妹。生まれつき体調がすぐれない
  • ももよ 数馬の俳優時代からのファンで風俗で働く
  • 山梨新一 整形外科医 エッチそう
  • 伏見組長 伏見組の組長。現在服役中。
  • 川原社長 数馬を大人の運動会に紹介したらしい
  • 小松 坊主頭の男。
  • 東村ゆうひ 烏丸の元居た法律事務所の人と思われる
  • 知恵光院翔 ライップスコーポレーションの男。門脇数馬に投資詐欺を行う。
  • 片桐士郎 私立探偵。壬生の依頼で数馬を助けようとする
  • 宇治信直(うじのぶなお) 検事部長。
  • 京極竜也?猛?(きょうごくたつや?たけし?)京極清志の息子。
  • 烏丸克伸 烏丸の父で東大法学部➡商社勤務。無差別殺人にて亡くなる。

九条の大罪 第72審 あらすじ ネタバレ注意

前回に続き九条と京極清志が会話をしている。

京極は財産を息子に渡す方法を考えてくれという。

あと1年で死ぬならば、残された時間を愛しているものにささげたいという京極清志。

愛するものとは息子の猛で、馬鹿息子でも溺愛しているという。

68審で出てきた輩のもとに犬飼が急行する。

拉致したはいいが、京極の息子とは知らなかった模様で、大変なことになった犬飼はガラをかわすのに金が要る、と輩の現金数千万円を奪い、そのまま輩を車に乗せてATMに向かう。

その様子を車中から一眼レフカメラで何者かが撮影している。

壬生は犬飼を見つけられずにいる。

車の運転席にいる久我が、犬飼とは別件で、壬生のグループ店舗で月に1億円も売り上げる店があることを気になっているという。店のクオリティや規模には見合っていない売り上げのようだ。

その店は京極のいる伏見組の資金洗浄をしている店だという壬生。摘発されても口を割らない人間が店長をしているらしい。

資金洗浄は毎年世界で2兆ドルがなされており、犯罪組織のマネーロンダリングはその1%に過ぎないという壬生。大企業や富裕層による資金洗浄が行われ、税を取り損ねた国が国民から税金をぶんどり、一般人は貧しくなるという。

青信号なのに停車する前方の車にクラクションを鳴らす久我。スパナを持った男が車から降りて威嚇してくるが、壬生を見てすみません!と去っていく。

煽り運転をやるやつは心が貧しいクソ、という壬生。

ボウリング場に到着する壬生。ビニール袋や血痕を見て、京極の息子は死んだと悟り、最悪の事態に備え行動するぞ。と久我にいう。

九条の大罪 第72審 感想

壬生としては予想できないことから面倒に巻き込まれた形である。

そして、京極の猛への溺愛具合からも、強烈な因縁が両者に生まれてしまった。

もともと京極は壬生に恨まれていることは承知しており、そういう意味では壬生が直接的に猛に何かをすることには警戒していたのかもしれない。

今回は拉致する人間が犬飼であったことと、犬飼が京極猛を知らなかったことが重なり、特に今のタイミングで京極に反旗を翻す意図はないはずであった壬生からすると予想外のことである。

ポーカーフェイスの壬生で、焦りは感じないものの、やばいな、と言っているので今までで一番の緊張感が走っていることは間違いないと思われる。

壬生の性格的には詰将棋のように、相手の動きを制限したうえで必勝の形で京極を殺したり苦しめたりするはずだったに違いない。しかし、期せずして壬生は自ら味方に引き入れた犬飼のアクションが原因で潜在的な窮地に追い込まれている。

当然予定通りのことではないが、それならば壬生はそもそも犬飼とかそういう行動の読めない男を取り込まなければ良かったはずで、個人的には想定外のことが起こることも壬生の想定には入っているのではないか、と思う。

壬生の相手は強大で、このくらいのリスクを内包しなければ並び立つことはできない、あるいは壬生自身も半グレ的立場である以上、使える武器、仲間も限られてくるということだろう。

68審に登場した輩であるが、なぜかやたら金を持っていたり、彼が拉致されたところを狙ったかのように写真だか動画だかに収めている人がいることが不思議だ。

金についてはちょうど資金洗浄の話があったが、仮に伏見組の資金洗浄を行っている店の店長が今回拉致された輩だとすると、いくらなんでも京極の息子である猛の拉致を依頼するのは無謀すぎる気がする。

そうなると、伏見組に敵対する何らかの組織の資金洗浄を行っている店の店長がこの輩の正体なのだろうか。

九条の大罪 第73審以降の展開は?

話の筋的にも、一眼レフカメラがあることからも、どこかの段階で壬生の関係者、犬飼が輩を拉致し、失踪したことは明らかになりそうだ。

輩を拉致した犬飼と京極猛の行方不明や死についての関係性が明らかになるのかはまだ分からないが、これもいずれ発覚することとなりそうである。

そうなると、ひょっとすると愛するものである「おもち」のタトゥーを入れた壬生と、「猛」のタトゥーを入れた京極が激闘を繰り広げるストーリーが第一に予想される。

一番あり得そうなのは京極が壬生に強い疑いを持ち激しい緊張関係が続く、というシナリオのように思えるが果たしてこれが数話先の話なのかもっと長い話の中で回収されるのか楽しみである。

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