じっちゃまメモ2022年8月12日 楽天証券セミナー

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参考銘柄

いずれもオールドエコノミー、工業株っぽいどんくさいイメージ。いま米国株を見ていてとりわけ安いと感じるのはハードランディングを織り込みすぎて景気がつんのめったときに一番ひどい目に合う銘柄、景気敏感株がそのシナリオを織り込みすぎているそれが一つのトレーディングのチャンスを提供していると思う。

だから、重厚長大のどんくさい銘柄を持ってきた理由はここが安いから。今日は言及しないが、楽天証券のトウシルのレポートに小売りの専門店について書いた。

そこらへんも全く同じ理由で、割安に取引されている銘柄が多い。今年は年初から用心深く、キャッシュ比率も高くしてきたが、目下の考えはVTIをガツンと買いに行くということではない。今年1年そういうことを言っていない。指数を諸手で買いに行けるのは10月とか11月とかかも。

今ではない。恐怖が足りない。早く飛び乗りたい、という状況。今慌てて飛び乗りたいという心の動きの人が多いが、僕はそう考えていない。指数はいずれ下がっていくと考えている。

その時下げ幅が比較的小さいのはこの辺の銘柄ではと思う。

BA ボーイング

ボーイング737マックスが2回連続して墜落(ソフトウェアのバグ)した。その欠陥問題の取り扱いがずさんで
FAA,連邦航空局から叱られ、飛ばしてはいけないといわれた。
それはようやく解決して、今出荷が始まっている。
もう一つの大きな問題は新型コロナで皆が旅行できなくなって、航空会社が各社業績を落とした。
航空会社がもうかっていないときは新規の旅客機の発注も止まり需要激減した。
今ようやく航空会社が赤字を垂れ流す状況から脱却しつつあり、新しい旅客機の発注にゆくゆくつながるかも。

ボーイングはこの2つの悪い要因からディープバリューの水準で取引されている。
ボーイングの本来のEarning Powerを反映していないと思う。バリュエーションを考えるとき、今のEPSを当てはめてはいけないと思う。
2年後、3年後をみると737も出荷していると思うし、ボーイング787についても先日出荷承認されている。
これからはボーイングは出荷OKによるキャッチアップのストーリーで買っていけると思う。

GE ゼネラルエレクトリック

ずっと業績低迷してダメ会社みたいになっているが、3つの部門、ジェットエンジン、ヘルスケア、風量区発電・火力タービンの3部門をスピンオフして分社化すればいいのでは、と提案されている。
もしそれが実現するなら個々の3部門の他社がどのくらいで取引されているかSOTP(サムオブザパーツ)分析
だと、125ドル前後になり、今は割安。
足元の決算はよかった。
GEも空の旅行が戻り、航空会社がもうかり、飛行機の発注があると、ボーイング737/787に掲載されている
GEのエンジンも恩恵を被るだろうし、今特にヨーロッパでもエネルギー不足が叫ばれ、
グリーンエネルギーの需要に追い付いていない。風力への需要も引き続き強いと思う。

RTX レイセオン

ユナイテッドテクノロジーズと合併して売り上げの大きな規模になる。
時価総額ベースでは世界最大の航空会社と言える。
プラット&ホイットニー:軍用機のエンジン
コリンズ:コックピットの中で飛行機がどこを飛んでいるかの情報。あるいは客室内の設備をやっている会社。
ミサイル:レイセオン
ロシアとウクライナの戦争や、台湾周辺の緊張に最も必要とされるテクノロジーは攻撃・迎撃用のミサイル。レイセオンはミサイルの横綱的企業の一つ。恩恵を被ると思う。

KBR

ケロッグブラウンルーツという会社。ルーツはエンジニアリング会社。
日本でいう日揮とか千代建とか東洋エンジニアリングとか。そのビジネスも残っているが、今はそれに加えクワンタムコンピューティング地質学とか、宇宙のサポートとかありとあらゆるITを駆使したサービスを提供。
ジョージブッシュ時代の副大統領がいたハリバートンからスピンオフされた。
政府と密接にビジネスをしている。ペンタゴンなどがクライアント。
セキュリティカメラや顔認識などが増えてくるとKBRのノウハウが安定的に高い需要を享受すると思う。

EURN ユーロナブ

アメリカに上場されているタンカーの企業では時価総額1位だが、2位のFROと合併に合意している。
原油ボイコットに伴い、ロシアはインドなどに送っている。
ヨーロッパも近場のロシアではなく、南米やアフリカ・中東などから買うと大転換している。
結果タンカーで運ばなければならない距離数、トンマイルが上昇している。
それはそれだけ長い時間タンカーが拘束さえれることを意味するので需給が引き締まる要因になる。
タンカー市況は全般いいと思う。
エスカレートしないと思うがナンシーペロシが台湾を訪問し、中国が軍事演習をした。
台湾近海はタンカーの銀座、頻繁に通るルートでもある。
あそこら辺の緊張が高まると遠回りしなければいけなくなり、さらにトンマイルが上昇する可能性もある。
小規模から中規模のタンカーの市況は締まっている。
ロシア、ウクライナ戦争の絡みでスケールの小さいヨーロッパの港に向かう、中型タンカーに恩恵がある。
VLCCという超大型タンカーのほうが単位当たりの傭船料は安い。
VLCCは湾岸諸国など中東発、中国日本などアジア向けのルートで使われる。
今回台湾での緊張が高まったのでタンカー市況もわからないよね、となったときに主に影響を受けるのは
VLCCの傭船料。

今後台湾情勢の緊張が続くならVLCCの価格とほかの中型タンカーの価格がサヤ寄せする可能性もあるかもしれない。

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