九条の大罪 第78審 至高の検事⑭ 感想

真鍋昌平 ビッグコミック 九条の大罪 漫画

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これまでの登場人物
  • 九条 間人(くじょう たいざ) 弁護士
  • 鞍馬 蔵人(くらま くろうど)検事。九条の実兄
  • 烏丸 真司(からすま しんじ)九条の事務所のイソベン(=居候弁護士。弁護士事務所に雇われている弁護士のこと)現在は流木の事務所に勤める。
  • 壬生 憲剛(みぶ けんご)自動車整備会社社長・コワモテ
  • 有馬 (ありま) 弁護士
  • 嵐山 (あらしやま) 刑事
  • 植田 篤彦 自殺をしたおじさん 口が悪かったらしい
  • 流木 信輝(ながらき のぶてる)白髪の高齢の弁護士 九条の父と面識あり
  • 山城 祐蔵(やましろ ゆうぞう) 弁護士 九条の父と面識あり
  • 菅原 遼馬(すがわら りょうま) 介護施設輝幸代表 輩
  • 久我(こが) 菅原の部下
  • 家守華恵(いえもり はなえ) コンサルティング会社経営
  • 佐恵子 家守華恵の義理の妹
  • 金本 卓(かねもと すぐる)大柄な不良 力士を目指していたらしい 父がヤクザ 故人
  • ミヨコ 金本の同居人
  • 曽我部 聡太(そがべ そうた) 配達員 壬生の後輩の下の人間らしい
  • 薬師前 仁美(やくしまえ ひとみ) ソーシャルワークつぼみ代表の女性。烏丸の知り合い
  • 宇田川 良子
  • 森田 ひき逃げ犯
  • 郷田 ヤクザ風の男
  • 市田 智子 毎朝新聞社会部 烏丸の知り合い
  • 京極 清志(きょうごく きよし) 伏見組の若頭
  • 佐久間 謙一(さくま けんいち) 京極を襲撃した輩
  • 笠置 雫(かさぎ しずく) 男性を殺害した若い女性、キャラクターのタトゥー
  • 中谷 修斗(なかや しゅうと) イケメン。マッチングアプリで雫と出会う 故人
  • ムーちゃん 39歳。ぼったくりバーの客引き。
  • 外畠(とのはた)雫の母衣子の内縁の夫
  • 粟生(あお)怪しい男。修斗とつながっている。
  • 亀岡 麗子(かめおか れいこ) 人権派弁護士
  • 田城(たしろ)雫のメイク担当
  • 小山義昭(こやま よしあき)=小林(こばやし)? トゥールビヨン企画の代表取締役
  • 白石 桃花(しらいし ももか)AV出演強要を訴えるモデル
  • 寿樹弥(じゅきや) No1ホスト
  • 笠置衣子(かさぎ きぬこ)雫の母親
  • 深見 警察官、組織対策課3年目
  • 又林 深見の先輩らしき警察官
  • 嵐山信子=愛美? 嵐山刑事の娘 故人
  • 犬飼勇人 嵐山信子殺害の為、少年刑務所に服役中、壬生の地元の後輩
  • 衣笠美穂 嵐山愛美の元飲み友達。
  • 炭山部長 嵐山の上司
  • 金ヶ原 ヤクザが原因で銀行口座を作れない女
  • 紗理奈 小山の娘
  • 門脇数馬(俳優志望➡サパークラブ勤務)
  • 音羽千歌(歌手志望➡ギャラ飲み女子)
  • 数絵 門脇数馬の妹。生まれつき体調がすぐれない
  • ももよ 数馬の俳優時代からのファンで風俗で働く
  • 山梨新一 整形外科医 エッチそう
  • 伏見組長 伏見組の組長。現在服役中。
  • 川原社長 数馬を大人の運動会に紹介したらしい
  • 小松 坊主頭の男。
  • 東村ゆうひ 烏丸の元居た法律事務所の人と思われる
  • 知恵光院翔 ライップスコーポレーションの男。門脇数馬に投資詐欺を行う。
  • 片桐士郎 私立探偵。壬生の依頼で数馬を助けようとする
  • 宇治信直(うじのぶなお) 検事部長。
  • 京極猛(きょうごく たけし)京極清志の息子。
  • 烏丸克伸 烏丸の父で東大法学部➡商社勤務。無差別殺人にて亡くなる。
  • 雁金正美 (かりがね まさみ) 伏見組若頭補佐
  • 鍛冶屋小鉄(かじやこてつ)伏見組構成員
  • 艮克成(うしとら かつしげ)破門絶縁元ヤクザ
  • 出雲 死刑判決が出た男。詳細不明。

九条の大罪 第78審 あらすじ ネタバレ注意

拷問の末死んでいる坊主の輩の内臓が絡まったマイクスタンドを見せ、最後の断末魔を歌ってたという京極。

菅原に好きな歌手を聞く京極。さすがに少し日和った様子を見せ、長渕剛っす、と答える菅原に、俺も大好きだよという。

壬生は菅原に掛け合いに行く久我にという。交渉の場に銃が入っているのであろうか、キャリーバッグも持っていくようだ。

一緒にいる久我はその様子を正気か、と言っている。

ホテルに呼ばれた壬生は京極と対面する。犬飼の居場所を知っているか聞かれて、はい、と答える壬生。

今すぐ犬飼のところに案内をするか、外で待機している壬生と京極の兵隊で戦争でもはじめる気かと聞く。

ホテルの外では壬生の兵隊と思われる輩の中央を、堂々と覚悟を決めた表情の年配のヤクザ、鍛冶屋が通る。

京極は言う。肝のすわっていない人間は数だけでは役に立たないと。

それに対し、犬飼を連れてきました、という壬生。

回想のようなシーンにて、逃亡用のホテルに犬飼を案内する、と言っている。

呑気に草むらで小便を試みる犬飼を壬生は背後から銃で撃っていた。

死んだ弟のときと同じで俺がけじめをとった。と壬生は言う。

ホテルのシーンに戻り、銃を入れたと思っていたバッグを指し、その中に犬飼が入っていますという壬生。

九条の大罪 第78審 感想

壬生のように捕まってひどい拷問されるよりはマシだが、犬飼は壬生に殺されてしまった。

壬生と比べて小柄な犬飼だが、おそらくキャリーバッグに収まることはなく、刻まれた死体となって入っている。

犬飼を壬生が撃った事はびっくりしたが、仮に京極が逮捕されたとしても、他の伏見組の連中が残っている以上壬生の仲間は無事では済まないだろう。

そう考えると壬生としては最小限のダメージで乗り切ったということも言える。

ここまで事が荒れてしまい、犬飼を殺してしまったことは壬生が当初想定していた最悪の事態、の中に含まれるのだろうか。

壬生や久我は無事で済むかもしれないが、早急に犬飼を差し出せば、もっと被害は少なかったように思える。

なぜ壬生が犬飼を早急に差し出さなかったのか、についてはもちろん事が想定以上に荒れたためだろう。

しかし一方で壬生は出来ることならば犬飼も何とかしてやりたかったのではないだろうか。

伏見組の薬物の販売を潰した金本を速攻で殺してしまう壬生であれば、犬飼をササっと片付けてしまったり、犬飼の安全を確保するフリをして京極のもとに差し出すことも容易そうだ。

しかし、壬生がそうしなかったことは壬生にとって犬飼が必要だったからではないかと思っている。

正確には犬飼そのものと言うよりは犬飼に代表されるような腕力はあっても「至らない」人材たちを何とか束ねていくことでしか長期的に京極には対抗しえないと思っているからではないかと、感じている。

だから、壬生は壬生を自分の手で殺している。隣の久我に殺させても良かったと思うが、おそらくは自分の手で殺す、自分で決める、と言うことが壬生にとって大事なことである。

これは菅原と一緒に3億円を強請ってきた犬飼を制圧したときに、犬飼に言った言葉と同じである。

ウシジマくんのなかで出てきたセリフの「罪を犯すことがあってもそれを背負う覚悟があればいい」と言うようなものと似ていると感じた。

九条の大罪 第79審以降の展開は?

壬生は果たして許されるのであろうか。

なんとなく、京極としては息子の猛を壬生の監督不行き届きで失っているわけで、単純に部下をむごたらしく殺したからと言って壬生を万事オッケー、とすることは無いように思える。

おそらくは、殺したりはしないものの今までよりお金の要求が厳しくなったり、嫌がらせのような頻度が増えそうな気がするが、よく稼ぐであろう壬生をより扱いやすくなった、と言うのが京極の状況だろう。

もう一人心配なのは九条であるが、九条は壬生が犬飼の殺害による解決を図っていることは承知しているのだろうか。

九条の言うとおりに壬生が動かなかったのであれば、その理由は久我や、菅原のような仲間を守れなくなることが原因で、それは突き詰めれば壬生個人の都合、復讐のためと思われる。

今回犬飼の殺害については菅原に伝わってしまうのでないか。そうなった場合、菅原は壬生が犬飼をあっさり殺すことが、最良の解決方法であると納得できるのか。

個人的には京極の残虐性を目の当たりにしている菅原であれば犬飼の死を悲しんだり憤ったりする可能性はあっても、壬生の選択肢を理解できるのではないかと思う。

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