2021年8月22日のじっちゃまライブ 預金封鎖とは?

じっちゃまライブ じっちゃまライブ

2021年8月22日のじっちゃまライブです。

本記事は情報の整理を目的としており、特定の銘柄や取引を推奨する目的はございません。投資にはリスクを伴いますので、自己責任でお願いします。

かなり言葉を省略しています。細かいニュアンスは動画を確認ください。

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  1. じっちゃま(広瀬隆雄さん)パート 
    1. 預金封鎖とは→一時的に銀行からお金をおろせなくなること
    2. 1946年~1947年 日本の預金封鎖はなぜ成功したか。
  2. Q&A
    1. MQ マルケタ、RPRX ロイヤリティファーマ、PLTR パランティアの決算について
    2. PERについて、本当の意味は?
    3. 小売りの決算があったが今後はどう?
    4. 米国債務上限問題が再浮上して米国債格下げ、デフォルト懸念が顕在化する可能性は?
    5. REGN リジェネロン
    6. MCW ミスターカーウォッシュ、ABNB エアビー&ビー
    7. SE シー
    8. S&P500の指数全体の信ぴょう性に疑問を持ったことはある?
    9. レイバーデー明けに相場変わるとのこと、それまではこれまで通り上?
    10. SEER シアー
    11. REIT ETF金利上昇局面では不利?
    12. 個別株100%のポートフォリオ。インデックス中心のポートフォリオに切り替えたい。
    13. 2022年はテーパリング始まり、利上げの検討も始まると思うがベアマーケットの開始と考えてよい?
    14. テーパリングは買い入れを減らすもので、オペによって既に市中に出回っているお金を引き上げるものではないと理解。その意味でテーパリング始まったとしても利上げが懸念されるまではマルチプルコントラクションや仮想通貨の売りは無いと考えていい?
    15. 今妙味のある銘柄、セクター
    16. DOCS ドクシミティ
    17. RKT ロケットカンパニーズ
    18. 預金封鎖のとき、不動産、株式はどうなった?
    19. SNOW スノーフレーク
    20. MCW ミスターカーウォッシュ、SKLZ スキルズのガイダンスがYahoofinanceにない
    21. SFTW ブラックスカイ
    22. yahoo financeのholdersの見方を教えて欲しい
    23. リア充銘柄今仕込むならクルーズ、ABNB エアビー&ビーとか?
    24. HA ハワイアン航空
    25. 新円切り替えに伴う預金封鎖の目的にインフレとのコンボで政府債を圧縮する目的は無かった?
    26. 調整局面では個別株のチャートを見ていると同じように下がり、同じようにV字回復をしたり見える。機関投資家の影響?
    27. DOCS ドクシミティ、UPST アップスタート、DDOC データドッグ、MQ マルケタ も9月やられる?
    28. LVMH モエヘネシールイヴィトン下げ。同じように下げそうな銘柄は?
    29. 来年含めた今後1年間の相場観は
    30. TSLA テスラの副社長がRIDE ローズタウンモーターズに行った
    31. これから米国株下落すると仮定してFAZ妙味ある?
    32. 初心者が一番大切にしないといけないことを教えてください。
    33. AAPL アップル
    34. 以前Twitterでワクチン取得した人と自然に免疫を取得した人の合計値75%を超えるとRTが1以下になる可能性あるとありました。デルタ株の感染力が強くブレイクスルー感染の確率高く、集団免疫取得後も再感染リスク高くなるという考え方は間違えていない?
    35. PFE ファイザー MRNA モデルナ BNTX バイオンテック
    36. バフェットがBIIB バイオジェンの株を売ったというニュース
    37. 最近製薬セクターにスポットライトが当たっている?
    38. 金利は下降局面だがグロース株が全体的に下がっている理由。
    39. ポートフォリオの中に含み損の銘柄はある?
    40. メインがVTI 9-10月に備えて個別を整理している。余ったお金でVTIを買っていい?
    41. 先週のぎくしゃくで自分のポートフォリオは好決算でも下げてしまった。この後のレイバーデー前は好決算銘柄、クルーズも手放さなければならない?
    42. 2022年も厳しい年になりそう?
    43. テーパリング時機関投資家は?
    44. 日本で預金封鎖がまた行われる可能性は
    45. クウェートの石油プラントのコンサルに移った理由は?
    46. ASTR アストラ、RPRX ロイヤリティファーマ、DAL デルタ航空
    47. REGN リジェネロン、VIR ヴィア コロナ治療関係でも9-10月は下げる?
    48. DLO ディローカル
    49. SHOP ショッピファイ
    50. SQ スクエア、AFRM アファーム
    51. TWLO トゥイリオ
    52. MSFT マイクロソフト、NVDA エヌビディア、TPR タペストリー一番短期的にアウトパフォームが望めるのは
    53. COO クーパーカンパニーズ
    54. NSH、SFTW、VACQ、ASTR、SPCE見通しは
    55. M&Aのとき、買収する側より買収される側のPERが大きいのはネガティブ?

じっちゃま(広瀬隆雄さん)パート 

今日は預金封鎖とは何だということについてしゃべってみたい。

預金封鎖とは→一時的に銀行からお金をおろせなくなること

預金封鎖とは一時的に銀行からお金をおろせなくなること。ではなぜ預金封鎖をするか。それは資本税をかけるため。

資本税とは一体何か。英語ではCPLITAL LEVYという。政府が負債を軽くする目的で、国民の貯蓄を1回限りの税金として、一部没収すること。

税金は誰でも払いたくない。税金として自分の財産が没収されるなら資本を隠したい、と考えない国民はいないと思う。そういう風に資産が普段キープしてある場所から他のところに移動することを資本逃避という。資本逃避が起こると、見込んでいた税収が確保できなくなるということが起こる。タンス預金がもっとも簡単な資本逃避の姿だと思う。

それを防ぐために、タンス預金を一網打尽にするためには旧円を新円に切り替え、旧円を使えなくすること。これは日本で実際に起こった。

資本税はなかなか成功しない。過去にいろいろ試されたが、きちんと成功したのは第二次世界大戦後の日本の例くらい。

めったに預金封鎖は起こらないし、起こっても成功しないし、第二次世界大戦直後はGHQが日本を占領して、その占領下経済で民主主義の手続きが一部停止されていた、という特殊事情があったことの注意を払うべきだと思う。

じゃあなぜ資本税を取るの?というと一つは政府の債務の返却をはかどらせる、という意図。もう一つは将来の政府の借金のコストを下げる、それはどうしてかというと、今すでにたくさん借りておけばあまり信用のおけない借り手だ、と投資家がみなして、貸付金利、あるいは債券の利回りを高いものを要求することになる。だから1回バサッと借金返してそこからスタートしなおす、と将来の政府の借金のコストが下がることを期待できるということ。

次に資本税を取ることのダウンサイドはあるのか、ということだが、それはある。1つはそもそも国民の側で貯蓄するインセンティブが薄れてしまうこと、それと資本逃避が常態化するという問題がある。

資本税の実施例は例えば古代ギリシャでは1~4%の資本税が何度か実施されている。驚くべきことに古代ギリシャではだいたい成功した。さっき成功はほとんどないと言ったがそれは近代になってからの話で、古代ギリシャでは成功した。

それはどうしてかというと、古代ギリシャ人は結構見栄っ張りで自分の財産をつねに誇大に報告していた、というか大きく見せていた。これだけ税金払っている、ということを誇示するために1%~4%の資本税にも喜んで応じた、という歴史がる。

でももっと最近の例でいうと、資本税は成功してません。例えば、1714年にイギリスのハッチソン議員が10%の資本税を課す法案を提出したことがあるが、不発に終わった。

あるいはナポレオン戦争の当時、有名な経済学者リカルドが資本税の導入を提唱したが、成功していない。

あるいは普仏戦争(フランスとプロシアの戦争)の後で、フランス国内で1回限りの資本税の導入が検討されたが失敗した。

あるいは1990年にはドイツがイギリスとの間で軍艦の建造競争をしていて、イギリスに軍艦で追いつきたい、と資本税の導入が検討されたが不発に終わっている。

第二次大戦で、各国の経済が疲弊して、そのときに資本税を導入したほうがいいんじゃないか、という議論が最高潮を迎えた時があった。

例えば、イタリア、チェコスロバキア、ハンガリー、ドイツ、フランス、イギリスで資本税の導入が検討されたが、ことごとく失敗。

日本だけが第二次世界大戦のあと、1946年~1947年にかけて資本税に成功している。

その日本の例を詳しく見てみたい。

1946年~1947年 日本の預金封鎖はなぜ成功したか。

まず経済立て直しのプランの一環として、土地改革とか、財閥解体とか、そういうのに合わせて実施された。

主目的は何だったのかというと、政府の負債比率をGDPの130%からGDPの80%に下げたい、というのが主な目的でした。

2つめの目的は日本経済がボロボロになり、国土も疲弊したので、その経済復興プログラムの原資として資金を確保したい、ということ。

当時日本政府の税収はGDPのわずか7%に落ち込んでいた。経済がボロボロで、税金が徴収できない、そういう事情があった。

3番目の目的は格差の解消。最近日本でも格差問題が言われているが、当時は財閥のファミリー(三井家、住友家)のような財閥が戦争遂行をけしかけたんじゃないか、とアメリカ側は感じた。だから、財閥ファミリーをターゲットとした資本税を遂行するということ。

同様の考え方はアメリカはドイツに対しても持っていて、ドイツの軍隊が凄く強くなった理由はダイムラーとかそういうコングロマリットが力を持ち過ぎたと考えた。日本だけ財閥解体をやったということではなく、第二次世界大戦のあとは連合国側はいろんなところで産軍共同体を壊す、ということを試みた。

つまり、GHQは戦争に乗じて儲けた人たち、それに対する見せしめとして預金封鎖をデザインしたという側面がある。

実際の実行なんですけれども、まず預金封鎖を宣言した。銀行からのお金の引き出しをストップした。そして、預金残高に対し、10%~90%を没収するということをした。90%というのは当時の価値で1,500万円以上の貯金がある人に対しては90%を没収するということ。

GHQがこれをデザインしたとき、どのくらい達成できるか、の予測を立てたが、預金残高の9%を没収したい、というターゲットはほぼ達成された。預金封鎖は成功した、ということ。

なぜ成功したか、その一つの理由は実質的にトップ、ないしは3%の裕福層だけが実質的なターゲットとなったからということが指摘されている。

民主主義では人間の基本的な権利として、自由とか生きる権利と併せて財産権というのが保護されているわけだが、当時はまだ日本国憲法が発布されていなくて、占領軍による、連合国最高司令部、ESCAP(エスキャップ)が預金封鎖を実行した、ということで、当時の混乱した状況、その当時日本国憲法は作成中で、憲法を制定するということが国の一大事で、旧円を新円に切り替えることは比較的には些細なこと、と当時の国民は受け止めたということ。だから成功したということ。

ここからは雑談というか捕捉になるが、この預金封鎖、とりわけ財閥の解体に関してはESCAPのスタッフに25人くらいのチームに2人女性が含まれていた。そのうちのエリザベス・ハドレーという方が、日本の財閥の実態に非常に詳しく、彼女はカリフォルニアのミルズカレッジの卒業生で、東京大学でも学んだ経歴がある人だと思う。彼女が実際の支持をしたんじゃないかと言われている。

ミルズカレッジはすごく日本と縁があって、日本国憲法のなかで女性の権利を規定した箇所があるが、それは1945年当時としては世界で最も進んだ女性の権利の保護を規定する憲法になった。その女性に関する規定を書いた人が、ベアテ・シロタさんですが、彼女もさっきのミルズカレッジで学んでいた。

ミルズカレッジのOGが戦後日本の復興に際していろいろ重要な役割を果たした、という経緯がある。子のミルズカレッジは経営破綻して多分今年中に消えてなくなると思う。非常にそういった意味では残念な、というかひとつの時代の区切りに差し掛かっている。多分ボストンにあるノースイースタン大学に吸収されるのではないか、という観測もあるし、あるいはキャンパスの一部をUCバークレーとかに使わせてあげればいいのでは、とか、新しい生徒は取らずに研究機関になればよいのでは、という話がある。

僕もミルズカレッジは行ったことがあるが、非常にきれいなところで僕だったらリッツカールトンホテルにしちゃった方がいいのではと思う。実際結婚式のレセプションとしてすごく絵になるキャンパス。たくさんたくさん結婚式が行われている。この際ホテルなんかにしたほうがいいのでは、と僕なんかは思う。

Q&A

一問一答形式のQ&Aです。

MQ マルケタ、RPRX ロイヤリティファーマ、PLTR パランティアの決算について

MQ マルケタの決算はEPSが未達でしたが、それはストックオプション、IPOにまつわるストックオプションの付与のコストをアナリストが把握できなかった(把握できる立場にないが)ので、外れた内に入らない。

なぜかと言うとストックオプションのコストは株価によって大きく変動するので、神様でもない限りIPO前の会社の株価がどうなるかは分からない。そういう事情でEPSは外れているが問題にならないと思う。

後の決算は良かったと思う。

PERについて、本当の意味は?

PERは株価収益率。株価÷一株当たり利益(EPS)の結果がPER。

例えば15倍、20倍、30倍、という倍率、Multipulで表現される。

皆が知っておくべきことはS&P500の銘柄(大型株500種類)の平均PERは21倍ということ。21倍が平均値ということを頭に入れてください。 そして、その平均値は近年、だんだんクリープアップしている。過去10年の平均を取ると多分16倍か17倍と思うが、それが近年ズルズルズルと高くなってきている。それは正当化できることと思う。

その1つ目の理由は市中金利が過去10年の平均より今グーっと下がっている。そして株式のバリュエーションと市中金利の関係はシーソーの関係にある。市中金利が下がっている局面では株式のバリュエーションは割高に買われてもいい。理論値の話をすれば。だからPERがだんだん上がってきている事情がある。

もう一つの事情はEPS成長率。株式の投資家は成長というものに関して貪欲。だからEPS成長率が高い投資体調に対しては喜んで高いバリュエーションを払う。近年の米国株のEPS成長率は素晴らしいです。

たとえば、今終わったばっかりの決算発表シーズン、2021年Q2のEPS成長率は前年同期+86%でした。だから、メチャクチャ成長している。もちろん、去年の第2四半期は新型コロナで皆家にいて、成長は悪かった。低いベースから計算しているので今ものすごく成長が高いように見えているが、2016年にトランプ大統領になって以降、アメリカのEPS成長率が急に上がった。

だからアメリカの企業全体が好調ということ。そのような理由から平均PERが拡大している。

で、IPOされたばかりの小さい小型株、小さい企業、ハイテクで急成長している会社の場合、PERが90倍、100倍、200倍、300倍というのはザラにある。IPOされたばかりの企業の場合、PERを投資の尺度にするのはほとんど使い物にならないと思う。

代わりのやり方、次善の策として、Price to Sales Ratioを遠用することもある。それも割高のバリュエーションで使い物にならないケースが多い。実際にはPERは万能か、というと杓子定規に全てに当てはめることはできない。

小売りの決算があったが今後はどう?

全般的に言えるのはアメリカ人の消費が去年はネットにグワーッと移っていたが、今回の決算ではリアル店舗の消費もかなり好調だった。振り子が揺れ戻しているという印象を受けた。

全般的に言えば、小売りの決算は良かったと思う。じゃあ今後はどうなるということだが、それはちょっと微妙。なぜかというと今新型コロナのデルタ変異種が日本でも話題と思うが、アメリカでも蔓延している。また病院がいっぱいになり始めているということも聞かれている。それは人々の外出の客の出足に悪影響を与えるリスクがあると思う。

もう一つは、9月が迫ろうとしていて、ほとんどのアメリカの学校が新学期に入っていくが、学校を開けたとたんにデルタ変異種が伝染して、また自宅学習にしなきゃいけないケースも出てくるかと思う。そういった意味では今非常に重要な局面に差し掛かっていると思う。

親がオフィスで働いていても、子供が皆、家にいるなら託児所もパンクし、子供の面倒を見てくれる人がいなくなるのは当然で、親も自宅からリモートワークを強いられる。そういった感じで新学期に生徒が学校に戻れるかどうか、というのは生徒さんだけの問題ではなく、家族全体の問題になる。

それに、どこで消費が行われるか、ネットか、実店舗かというのも大きく左右される。もう実店舗にセールスが戻ってきているから、今後も実店舗OKだろう、というのはまだ不確実性がかなり残っているのではと思う。

米国債務上限問題が再浮上して米国債格下げ、デフォルト懸念が顕在化する可能性は?

ほぼゼロですね。まず今は去年の新型コロナがあったので債務上限はいったん無視して、それよかメッチャクチャオーバーシュートした状態。

だから、終了期間が終わってこれからまた再び債務上限を設定しますよ、としたって、いきなりそこまでストンと戻せてこれるわけがない。実際的には全然オーバーシュートしている、サヤ寄せできないということは誰にでもわかっていること。

それはムーディーズとかスタンダード&プアーズといった格付け機関も重々承知していること。だから単に杓子定規に債務上限だけを見て、それに合致していないからダウングレード、そんなことをしていたら全然プロフェッショナルじゃない。ファイナンスが分かっているプロならそんなの世界の笑いものになること、わかってるので、格付け機関もそこら辺のダウングレードについては良ーく考えてやるんじゃないですか?

もっとシンプルな言葉にするなら「そんなの関係ねーよ」ということ。

だから、ドルはきりきり舞いしたりしません。ゴールドが爆騰するようなこともない。何もない。債務上限関係ない。なぜかというと、全体として経済をぶっ殺さずにうまくソフトランディングできているかの方がはるかに重要で、1917年?16年に設定されたような慣習自体にほとんど意味が無い。それにフォーカスしないで。

REGN リジェネロン

BNTX バイオンテックやMRNA モデルナのような上昇期待できる?という質問。

それは期待できません。モデルナやバイオンテックのワクチンは金額にして200億ドル/年とか、150億ドル/年とかそういうスケールの売上高が見込める。

リジェネロンのカクテル抗体はメチャクチャ売れたとしても多分8億ドルとか、5億ドルとか売れれば御の字じゃないの。だから200億ドル VS 5億ドルの差。全然スケールが違う。

そういう理由から、リジェネロンの株価がモデルナの再来になると考えるのは荒唐無稽な話。

それを断ったうえでリジェネロンのPERは非常に低い。今チャートはカップウィズハンドルのカップを形成している。あとほんの少しの株価刺激材料で、株価が新波動に入るということは十分考えられる。

MCW ミスターカーウォッシュ、ABNB エアビー&ビー

決算発表後、株価が下がっているという質問。

そういうことはしょっちゅうある。心配しなくていい。

ミスターカーウォッシュ、エアビーの決算中身良かった。均してみれば、たとえば2~3か月の期間を置けばほとんどの場合良い決算の企業の株価はじりじりっと高くなる。

いきなり好決算のサプライズでポーンと株価が動かなかったからと言ってソワソワする必要は全くありません。それらの企業の決算は全く心配していません。立派な決算でした。

僕はエアビーヘイターで、僕はエアビー大嫌い。会社として。経営者も嫌いだし、いろんな細かいところを端折る経営の姿勢も大嫌いなんだけれども。そのエアビーヘイターの僕ですら、「まぁー、ちゃんと数字出てるよねー」と認めざるを得ないいい決算でした。

SE シー

興味ないです。

S&P500の指数全体の信ぴょう性に疑問を持ったことはある?

それは、例えばダウ30は30銘柄だけで構成されている株価指数で、アメリカには上場銘柄は3,000くらいあるのかな、数字フォローしていないんだけど。たくさんIPO/M&Aがあって会社がポコポコでてきて、ポコポコいなくなるので最新の数字をきっちり把握することはほとんど意味が無いんだけど。

でも3000くらいある上場銘柄の30しかダウはトラックしていない。そういった意味でダウ30はあまり重視していない。S&P500は大型株を中心とした500銘柄なのでそちらの方は比較的信頼度は高い。

だけれども機関投資家はMSCI指数と呼ばれるものを主に見ている。パフォーマンスを詰められるときは何をベンチマークとして指数に負けているじゃないか、と言われると、MSCI(Morgan Stanley Capital Internation)指数と呼ばれるものがベンチマークになる。

一番幅広い株価指数はいわゆるオールストックインデックス、ETFでいうとVTIは全米のすべての上場株式に丸ごと時価総額の比率に合わせて投資するETF。指数を信じる/信じない以前に全部買っているんだから嘘の入る余地がない。信じる、信じないの話じゃない。

そのVTIは上がっている。年初から20%くらいは上がっているのでは。

レイバーデー明けに相場変わるとのこと、それまではこれまで通り上?

微妙な局面に入る。今週27日ワイオミング州ジャクソンホールでカンザスシティ連銀のジャクソンホールシンポジウムが開催される。

今回はリアルに人が集まるのではなく、バーチャル(zoom会議)と思う。普通ジャクソンホールシンポジウムでFRBが大きな政策転換をしなければいけない時、まずアドバルーンのように「こういう方向に転換するかもしれません」というシグナルをチラッ、チラッとおくる、ということが過去には行われた。

今週何か出るかはわからないけれども、僕はひょっとすると何も出ない可能性も強いんじゃないかと思っているけれども、そうなのであれば株式市場は一応堅調という風に予想できるのではと思っている。

だからどっちに転ぶかは分からない、だけれども目先としてはまだ上のバイアスがかかっていると思う。

9月6日レイバーデー。レイバーデー明けの7日以降は相場はギクシャクするかもしれない。

もうあとタイミング的にあと1週間くらいしか残っていないので、ここから1回転取れるかというとどうだろうねー、と微妙なところに入ってくると思う。

SEER シアー

プロテオミクス、プロテオン=たんぱく質の解析ツールを作っている会社。

例えばゲノムのツールの会社だとILMN イルミナ、TXG テンエックスゲノミクス、がある。最近のバイオ創薬の話をものすごく端折って乱暴に説明すれば、まずDNAというかゲノムを分析する作業があると思う。それはたくさんのいいツールがもう出ている。1997年くらいからそういういいツールがどんどん出始めた。だからゲノミクスの分析ツールは市場として成熟している。

しかし、いったんそれで「こういうところが問題で、その疾病にあわせて、それを直すお薬を作ろう」という風にデザインしたとき、それは普通バイオのお薬というのはたんぱく質。

しかし、たんぱく質を培養するときに色んなバリュエーション、種類がポコポコポコポコ出ちゃう。

だからゲノムも解析は難しいんだけれども、それに対してぶつけてやるお薬のベースになるたんぱく質分析はそれに輪をかけて、乗数的に難易度が高くなる。ところがこの部分は今まで良いツールが無かった。それでどういう風に創薬していたかというとターゲットになり得るたんぱく質のグループをターゲットを限定して決め打ちで「だいたいこの辺じゃないの」と当てずっぽうで創薬していた。

そうではなくてすべてのバリュエーションから最適なものを絞り込むことを可能にするツールを作っているのがSEER シアーという会社。これは超超最先端。だけれども今の段階ではもうリサーチコミュニティからドンドン注文が舞い込んで、売上高が立つ段階ではない。

今はハーバード大学、オレゴンの大学、一部のリサーチホスピタルといった特定の、オピニオンリーダーのユーザーにまず使ってもらって、使ってもらった経験をもとにリサーチペーパー、論文を書いてもらって、そしてそのエンドースメントでもって新しい大学に機器を売っていく、そういう段階。

だからまだ売上高もほとんど経っていないし、製品はあるが、それは出荷されて、カスタマーベータ、つまり大学の研究室で実際に動かして、これ確かに使えるね、当形での認証をもらうそういう段階。

だから決算とか関係ない。まだそこまで行っていない。この会社はね。

それを断ったうえで、SEER シアーという会社はすごく技術力があると思う。

で、僕は1996年にイルミナがIPOしたときにイルミナを見たが、あの時に「これはすごい会社が出てきたな」と思ったんだけれども、それと同じくらい強烈な印象をSEER シアーという会社に受けた。

という風にしか言いようがない。今の時点では。

REIT ETF金利上昇局面では不利?

金利が上昇するかどうかはわからない。

直近の流れでいうとむしろ金利は低下気味。今後もひょっとしたらグズグズした展開が続くかもしれない。

そう考える一つの理由は(今状況が変わり始めている矢先なんで、僕自身も頭の中が整理されてないんだけれども)たとえば中国で今ネット企業とかに対する締め付けが厳しくなって、中国政府の方針として成長よりも格差是正、そして都会よりも田舎、そういったものをてこ入れする、そういう政策に舵が切られている。

それは、そういうことも必要だと僕は思う。格差是正とかは。しかし、GDP成長ということだけを抽出してみれば、中国の成長はこれから加速するのかスローダウンするのかと言われれば普通に考えればスローダウンすると思う。

そうすると世界全体の中に占める中国経済は大きな位置を占めるが、そこがズルっ、と来ているわけだから、だから株価も下がっているんだけど。中国株が下がっている理由というのは突き詰めて言えば成長のアウトルックが下がっているということですよ。

そうすると世界全体としても物価に対するプレッシャーはこれから高まるか弱まるかというと、底抜けになって弱まるリスクの方が高いと思う。

そうすると、金利上昇局面はREIT不利と書いていらっしゃって、確かにその通りなんですけども、なぜ今後金利は上昇すると断言できるわけ?10年債利回りのチャートはそういうチャートしていない。10年債利回りのチャートは下だぜ。金利は下がってますよ。

そして世界全体の経済成長に関するニュースもこれからはだんだんズル、ズル、ズル、と下がってくると思う。そうであればREITのETFでもいいんじゃないの?

REITのETFそのものが良い悪いということより、今後の金利はどうなるかについてもっと研ぎ澄まされた感覚を養う必要があるのでは、と感じる。

個別株100%のポートフォリオ。インデックス中心のポートフォリオに切り替えたい。

それはある時点でやったほうがいい。とりわけ9月、10月の相場はかなりきつい相場になると思う。

僕もうそういう風に言い始めて、9か月、10か月くらい経っていると思う。去年からそういう風に言っている。その局面で個別株ばっかりに投資している投資家はダメな投資家。

だから「広瀬さんは当たる、当たらない」というのを鬼の首を取ったように言っている人が凄く多いが、僕の基本メッセージは2021年という年は非常に個別株のストックピックは難しい年で、VTIでいいんじゃないですか、お茶を濁すので良いんじゃない、というのが僕の基本メッセージ。

それはスーッと抜けて全然フォーカスしていなくて、なん10社も言及している銘柄の一つ二つ三つにフォーカスして、広瀬さん外れている、と言っている人多いけれども、僕のポートフォリオはそういう風になっていないよ。

VTIがダーン、とありますよ。だから左うちわですよ。全然痛くも痒くもないよ、今年。

もちろんVTIの上げ以上に儲かってはいないけれども。だけれども日ごろそわそわして「ああヤバい」とか「個別から逃げたほうがいいんじゃないか」とか、そんなこと一切くよくよ心配していないんだよ。言っていることわかる?

だから、Selective Listening、つまり自分の聞きたいことだけを切り取って人の話を聞くんじゃなくて、全体としてどういうメッセージを出しているのかを聞いてください。

僕の全体としてのメッセージは今は危ない、9月は鬼門だ、という話をしています。

だからポートフォリオの中のキャッシュポジションは少し高めにしてください。全売りはしなくていいよ。全売りはくだらないストラテジーなんで僕はやるべきじゃないと思う。だけれどもキャッシュポジションは少し多め、ポートフォリオの中身は株価が下がり始めた時にダウンサイドが小さい株価指数の方が個別銘柄よりはるかに痛手が小さいという風に考えています。

それがメインメッセージで個別株なんかどうでもいいんだよ、どうでもいいの。

それ、何度言ったら分かるわけ?君らは。そこんとこ宜しくおねがいします。

2022年はテーパリング始まり、利上げの検討も始まると思うがベアマーケットの開始と考えてよい?

前回、テーパーが発表されたのは2013年の5月23日だったか26日だったか、5月の後半。

あのときのS&P500のチャートをもう一回このセミナー終わったら見直してください。

どうだったかなーというのを見れば、確かにテーパータントラムが起きた時は瞬間グーっと下がったけれども、それは一瞬のことであってそれほどダメージは深刻ではなかったことが分かると思う。

利上げサイクルが始まったからブル相場が終わるということは僕は一言も言っていない。

そうではなくて、ぬるくなったお風呂の湯船に熱い湯が注がれたら「熱いなー」とおもうが、ちょろちょろ足していたら、新しい温度に慣れてきて、また何とも思わなくなるわけでしょ。

それと同じでマージナルな、つまり限界部分での温度がちょっと上がる、下がる瞬間は株価もおよよ、となるけれども、ズン、ズン、ズン、ズン、ズン、と温度が上がっている部分に関してはゆでガエルじゃないけれども、ゆでガエルはゆっくり温度が上がっているときはそれに気が付かない。株式市場も一緒でゆっくりゆっくり金利が上がっているときは、別にそれは言いわけ。その金利の上昇より速いスピードで企業業績がアップすればいい。それが業績相場と呼ばれるもの。

いままでは新型コロナがあったので経済が病気だったので、金融緩和、金融相場が展開していた。それが今度は経済がいよいよ戻ってきた、良くなってきたぞ、とそうなってくれば中央銀行からのヘルプは要らないよね、ヘルプは手じまいしようか、というのがテーパー。

その次に来るのは一人で歩けるようになったんだから、一人で歩きなさい、というもの。それが業績相場というもの。それってベアマーケットの始まりですか?そうじゃないでしょ。

ベアマーケットの始まりは業績相場がズンズンズンズンといったあとで「もう業績が伸びなくなった」あるいは「経済が過熱しすぎてインフレを引き締めなければ」となったときにベアマーケットが来るのかもしれない。だけれどもそれはずーっと先の話。

今行っている9月に相場がどうのこうの、というのはあくまでも短期的なギクシャクの話をしている。

だから未来永劫に渡って「なんだ、広瀬さんは米国株、米国株って言って、最近ちょっと米国株がブームになっているから、あいつ図に乗ってやがるな、米国株なんて死んどけ―」と米国株の死を手ぐすね引いて待っている人が、視聴者の中にいるかもしれないけれども、「君らねー、考えが甘いねー」という風にしか言いようがない。

なぜかと言うと金利の大方針の転換、つまり緩和から引き締めへ、という今差し掛かっている局面、これは経済というところから見れば、すごく、すごく、すごくいい局面。

学校の勉強でいえば「隆雄君は算数が全然だめだな、じゃあ家庭教師でもつけてちょっとテコ入れしようか」という形で家庭教師の先生をつけられて、勉強しろ、と言われて一生懸命キャッチアップして、家庭教師の先生が「できるようになったねー、じゃあ僕必要ないから学校の勉強遅れないようキープアップしなさい」と言われたのが今のアメリカ経済の状態。それって悪いことなの?そうじゃないでしょ。ノーマルに戻っただけだから。それ、いい事なんですよ。強い状況なんですよ。それを忘れるべきでない、ということ。

テーパリングは買い入れを減らすもので、オペによって既に市中に出回っているお金を引き上げるものではないと理解。その意味でテーパリング始まったとしても利上げが懸念されるまではマルチプルコントラクションや仮想通貨の売りは無いと考えていい?

だいたいあっていると思う。

テーパーというのは新規のキャッシュの供給をやめるのではなく、ペースを絞り込むということ、今は毎月米国財務省証券800億ドル、住宅抵当証券400億ドル、合計1,200億ドルのニューマネーをFRBが債券を買うことで市中にばらまいている。

なぜかというと、投資家さんから債権を買うということはキャッシュを渡して債権をもらうわけだから、結果としてキャッシュを市中にばらまいているということになる。

そうするとテーパーというのはその毎月買っていた財務省証券800億ドルを700億に減らそうか、あるいは400億ドル住宅抵当証券買っていたのを来月は350億ドル、その次は300億ドルと少しずつ金額を減らしていこうか、という話。

お金の成長率がだんだん下がってくる、それだけの話ですよね。

だから利上げとは全然別物です。

これもまだ決まっていないことだけれども、ざっくりとテーパーのスケジュールを言うと、10月とか11月くらいから金額の減額が始まって、毎月どのくらい減額するかにもよるが、多分2022年の4月か5月くらいに減額していくのが終わって、NETでキャッシュの放出がゼロになると思われている。

それがゼロになったところでいよいよ利上げが始まる。

なぜそうなのかというと、それは別に債券買い入れプログラムをしていて利上げすることもできる。両者はオペの内容が別なのでこちらで債券買ってキャッシュだして、こちらで利上げする、ということも可能ですが、それをやると一つは金融緩和、一つは金融引き締めでFRBが自己矛盾することになる。

それは整合性が無いよね、というだけの理由で見た目が悪い、スマートに行こうよ、ということでまずは債券買い入れプログラムを増加分だけはゼロにして、何で増加分か、というと過去にずーっとリーマンショックのころから買いこんだ過去の在庫はいまもFRBの金庫にうず高く詰まっている。それを、倉庫に保管されている債券をゼロにするということではない。今市中に出ちゃっている分は経済を回すのに必要なお金だから、ぐるぐる世の中を回っていればいいんだという考え。

FRBの倉庫にある債権類の在庫はあまり減りません。増加率がゼロになるだけで。総残高は横ばいが理想。それがテーパーというもの。

今妙味のある銘柄、セクター

クルーズでしょうね。

楽天証券セミナーで詳しく説明有りました。

DOCS ドクシミティ

強みと弱み、中長期での成長性は
という質問。

ドクシミティという会社はお医者さん、町医者のリンクトインあるいはフェイスブックのようなSNSと思ってください。しかしお医者さんが患者さんとコミュニケーションするときはきちんとプライバシーが保護された通信でないといけないというルールがアメリカのヘルスケアのルールである。HIPPAと呼ばれるもの。だからTwitterのダイレクトメッセージでの連絡ではだめ。必ずHIPPAの指定するセキュア―な、個人情報がガッチリ保護された、患者さんの病気などの情報が漏れてはいけないから、セパレートのそれ専用のSNSが要るよね、というのがドクシミティと思ってください。

リンクトイン、フェイスブックと変わらないけれども何が違うかというと個人情報がガッチリ守られているということ。

お医者さんがそれを使うときは無料です。みんながフェイスブック、Instagramが無料なのと一緒、あの場合は広告モデル。ドクシミティはどういうビジネスモデル化というと、お医者さんが患者さんといろいろコミュニケートして、具合が悪い、動画見ながら問診しましょうか、ビデオ出してくれる、と患者さんに行って、顔色悪いねーとか、ここが痛い、というのをコンサルティングする。

そのやりとり、アクティビティはどのお医者さんが頻繁か、どの疾病分野でやり取りが多いか、という情報は製薬会社にとってみればものすごく貴重な情報。それに対してプラットフォームの提供者であるドクシミティが製薬メーカーに対して「情報知りたいですか?ダメです」というわけです笑

それに対して製薬会社が「そこのところ何とか教えていただきたいんですけど」ということになれば、ドクシミティが個人情報を隠したうえで、「データ渡します。何億円です」という形でデカい商売を一番カネ持っているヘルスケアシステムとか製薬会社とか、金持ちから毟るビジネスモデルをしている会社がドクシミティという会社。

これは素晴らしい、素晴らしいビジネスモデルですよ。僕はこのドクシミティの目論見書を見た時、思わず息をのみましたよね。その課金能力の勢いというものに。

こんなに自由自在にマネタイズしているのか、こいつら。とんでもねーなー!と思いました。それがドクシミティという会社ですよ。

RKT ロケットカンパニーズ

ロケットカンパニーズは決算悪かった。しかし、ひょっとしたら会じゃないかと思っている。

どうしてかというとこれは何度も何度も口を酸っぱくして耳にタコができるくらい繰り返していることなんだけれども。アメリカの住宅ローンは庶民の人がいま30年債の金利いくらだ?とか、今借り換えしたらいくらキャッシュアウトできるな、とか株式のトレーディングとかオプションのトレーディングと同じようなノリでホームエクイティローンとか借り換えをやっている。

市中金利にローンのオリジネーションのボリュームがものすごく左右される。決算発表は3か月に1回しかない。決算した時点では今回ダメだった、良かったということはあるが、直近の金利環境は決算出た時にははるか遠くの向こうに移っていってしまっている。

今30年住宅ローン金利は過去最低の水準に近づいている。

前回の決算発表のときには金利がプッと上がった後で、金利がプッとあがれば借り換えのアクティビティはシュンとしてすぐにダメになる。そういう理由で前回の決算は悪かったが、それは当てにできませんよと僕が言っている理由は今が問題だから。

じゃあ今はどうかというと、空前の低住宅金利にまたなっているから、またぞろ借り換えがブワーっとでる可能性もあるわけでしょ。

だからロケットカンパニーズという株はおばあちゃん、おじいちゃんにF-1車に「これ、おばあちゃん乗ってみない」というような危険なこと。おばあちゃんがF-1に乗ってアクセルを踏み込んだら飛び出した、という危なっかしいギクシャクしたトレーディングになる株。

過去のチャート見てください。心電図みたいなチャートしているから。

いまは心電図でいうと横這っている。ということはダウンサイドのリスクは小さいということ。

アップサイドは針がピーンと来た時に売ればいいわけだから。そういうトレードしかできないんですよ。ロケットという銘柄は。ほとんどの個人投資家はロケットカンパニーズが右肩上がりで上昇していくイメージを持っていると思うが、それは全然間違えていると思う。愚の骨頂、こんこんちきだよ。

預金封鎖のとき、不動産、株式はどうなった?

実際に例があって、イタリアで1920年に資本税の導入が試みられた時、1914年以降、第一次世界大戦が勃発した以降に蓄えられた富、過去6年間に蓄えられた富に対して、1回限りの資本税をかけようということが議論されたことがあった。

その瞬間に銀行は取り付け騒ぎになりかかった。株式は暴落しかかった、不動産価格が暴落しかかったということがあったのでイタリア政府がすごすごとそれをひっこめて、国民がイタリア政府に対して60年間の機関で融資をした。つまりデポジットをした。ただし、普通の銀行預金と何が違うかというと、引き出せない。しかも金利は年利1%というクソな笑。そういう国民が政府に対してお金を貸したことにしましょうということを議論して、そんな馬鹿な、と立ち消えになったことがあった。

質問者さんの質問は、株式や不動産かかくがどうなるのか、という質問ですけども、それはノーマルな環境では預金封鎖とか資本税はそれらのアセットには大きなマイナスです。

しかし、ここが重要なところですけども、日本の証券マン、金融マン、プロでも間違えるところなんですけども「あ、旧円から新円に切り替えた時は株にとってプラスなんだよね、だから預金封鎖は株式にプラスなんだよね」と考える兜町関係者が凄く多い。それは理論的には間違いです。

あのとき何が起こったかというと、財閥解体ということがテーマとして一つあったので、そうすると財閥解体による株式の持ち合いの株が、ドーっと日本の株式市場に出てくることで、株式が大暴落して、預金封鎖そのものが大失敗するリスクがある、というかそういうことが分かっていたので、GHQが「抜け道が一つあります」ということをこっそり設けた。

その抜け道とは何かというとタンス預金をして全部紙切れになった旧円を兜町に持ち込んでください。そうすると証券会社の店頭だけは旧円を受け付けます。というルールにした。そうすると裕福層は「え、預金封鎖なのかよ、じゃあ俺がタンス預金していたこの貯金全部だめなの?」ということになって「ひえええ」となったときに、早耳筋から「ちょっといい話があるんだよ、その旧円、兜町に持って行けよ、証券会社にもっていって株を買ったら、今度株を売却したときは新円になって戻ってくるんだよ」と裕福層がタンス預金を全部ごっそり風呂敷に入れて兜町に持ち込んだ。そして、証券マンに「これで株買ってください」「銘柄は?」「銘柄なんて何でもいいんだよ、旧円を新円にかえられてらいいんだ」という風に言った。

そうすると証券マンは「わかりました。三井、三菱の株買いましょう」といった。

三井三菱の財閥系の株で起こっていたことは何かというとGHQから財閥解体指令が出ていたから、財閥系の株を持っていたら損をする。だから怒涛の売り物が主力株に出た。それを裕福層が兜町に駆けつけて、風呂敷いっぱいに包んだキャッシュで旧円でもって受け止めたわけですよ。

そしたら、旧円が提出される、それに財閥解体の売り玉がぶつけられる、そしてそれをキャッシュに変えたら新円になっている、という形で売り圧力を吸収した。

そういう事情があったからこそ、平価切下げ、デノミってやつだよね。デノミは株式にとって良いとかそういうことを言っているバカタレが日本の金融界にもものすごくいるんだけれども、デノミ自体は、新円旧円の切り替え自体はマーケットに与えるインパクトは必ずしもプラスじゃないよ。

あの時は第二次世界大戦後のときは、GHQがそういうことをこっそり挿入したので株式市場が活況を呈したということがあるだけであって、必ず今後も抜け道が設定されるということは分からないわけでしょ?必要ないわけですよそういう抜け道をセットすることは。もう財閥とかなんだとかは関係ないわけだから。

その文脈をきちんと把握していなければ、デノミが株式市場にとってプラスかマイナスかなんて言う議論なんてできるわけがないわけでしょ。そもそも。そこんとこ宜しくお願いします。

SNOW スノーフレーク

ネガティブなニュースによる下げについて。

なんかネガティブなリサーチレポートと、ブログでネガティブなコメントをする奴がいたみたい。ちょっと会社名は出ていないけれども。

決算発表は8月25日コンセンサスEPS予想は-15¢。決算出るのを待つしかないのでは。

MCW ミスターカーウォッシュ、SKLZ スキルズのガイダンスがYahoofinanceにない

ガイダンスは会社側が決算発表のときにリリースの中で行うか、決算カンファレンスコールで高騰で言い渡す会社もある。ガイダンスを一切出さない会社もある。決まったルールはない。

SFTW ブラックスカイ

1株あたり10ドル5セントで引き取るtender offerを出している。という意見。

これ、SPACとの合併を控えているからじゃないの?合併承認は第3四半期中を見込んでいるというコメント。株主投票にかけなければいけないので反対の人がいれば、それはtenderしてください、それで発行済み株式数を少なくすることによって合併が承認しやすくなるとかそういう話では。

別に心配する必要ないと思いますよ。

yahoo financeのholdersの見方を教えて欲しい

大株主のリスト。

上達して来ればなるほどフィデリティが何株持っているな、ということが意味を持つようになると思うけれども、大部分の個人投資家にとってはホルダー誰が持っているかというインフォメーションは役に立たないと思う。僕だったらそこに時間を使うのは省略します。

リア充銘柄今仕込むならクルーズ、ABNB エアビー&ビーとか?

ハイ、それでいいと思いますよ。

HA ハワイアン航空

いいと思いますよ。

強いて言えば太平洋路線(国際線の話)の再開はまた遅れそうですよね。新型コロナデルタ変異種の関係で。ハワイアンは売り上げの約60%を占める米国人乗客からのビジネスだけに依存してここまで業績を回復させてきている。しかし、ゆくゆくは米国からの客だけでなく、日本、韓国、中国からの客も必要になってくる。回復は頭打ちになるリスクはある、と考えたほうがいいんじゃないかと思う。

新円切り替えに伴う預金封鎖の目的にインフレとのコンボで政府債を圧縮する目的は無かった?

冒頭で説明した資本税の一番の目的は政府の発行している債権の流通残高を減らす。1回にボコーンと税金取ってバーンと返しちゃう。そして残高を減らすことによって需給関係に働きかける。つまり、次から良い条件で政府が国債を発行できる、そういう風にするために資本税をかける。それが1番目の理由。そのことに関する質問と理解しました。

調整局面では個別株のチャートを見ていると同じように下がり、同じようにV字回復をしたり見える。機関投資家の影響?

それは、そういう風に言うことができると思う。

なので、あんまり極端なギクシャクした動きを個人投資家はしない方がいいと思う。例えばマーケット環境が悪くなったので全売りとか。

次に、その直後苦肉るリスクはマーケットが鋭角的に戻した場合、それを取りにいけなくて、V字で戻した部分全部があなたのパフォーマンスの劣後につながるリスクがある。

僕が好きなやり方はマーケットがまだ高いうち、今のうちにポートフォリオのキャッシュポジションを少し高めにしておいて、そしたら、そのこしらえたキャッシュをマーケットが安いときに投入できるから。

フルインベストメントで下げ局面に臨むと、マーケットがガーンと売られた時に「今買い増したらすぐに儲かるのにな」という風に思っていても指をくわえてリバウンドを取り逃すということが起きてしまう。

ほんの少しでもキャッシュにしておけば心の持ち方として、「あの時にキャッシュにしておいたので下げ局面きたけれども、これで良しという風にするしかない」という形で自分の心と折り合いがつくことができる。その時にマーケットが下がっていたら、「よし、さっきこしらえた少しのキャッシュを今投入しよう」ということでそこで1回転取れれば全体で均してみたときに、大きな下げはあったけれどもダメージは軽微だったという風に言うことができる。

キャッシュポジションを高めるというのはそういうことをできるようにするためにやるわけであって、100%キャッシュにして、全然株式に関与しないという態度になったらその時にグーンと鋭角的に戻るリバウンドを全然取れないという人が後を絶たない。

ほとんどの個人投資家はマーケットタイミングということに気をもみ過ぎて、ガーンと突っ込んでるときに全然買えていない人がほとんど。

それを戒めてください。

DOCS ドクシミティ、UPST アップスタート、DDOC データドッグ、MQ マルケタ も9月やられる?

それはやられるでしょうね、当然ね。

例外はないと思いますよ。

LVMH モエヘネシールイヴィトン下げ。同じように下げそうな銘柄は?

考えているが、なかなか思いつかない。

ラグジュアリーグッズの銘柄で中国に大部分の顧客がいる企業。LVMHはその典型的な例だけれども、そういったところはこれから苦しいと思いますよね。

なぜかというと、いま中国で起きていることというのは、中国は経済大国になったんだけれども、人口がものすごく多い国だから、一人当たりの所得は先進国ではなく、中進国。中くらいの一人当たり所得の国。

周りを見渡してみると一部の人はものすごくリッチになっている。だけれども、大部分の中国の庶民は、苦しんでいる。その環境の中にあって、政府がもっと何かやってほしい、という風に国民は願っている。

あるいは一部の若者の中からは「こんなにあくせく頑張ってもどうせ、自分はスーパーリッチには慣れないし、そうなのであればもっとゆっくりしたライフスタイルの方がいいのでは」と毎日だらだら寝そべって、別にムチャクチャ努力しない、そういう気張らない生き方も凄くファッショナブルになっている。

それがLVMHみたいなラグジュアリーグッズの銘柄に与える銘柄は何かというと、突然見せびらかすような高級ハンドバッグとか、おしゃれじゃなくなる、高級車が社会のムードとして目線がツンツンしてくる。みんなからの目線が痛い、という状況になるかもしれない。

それは今後のラグジュアリーグッズのセールスに悪影響を及ぼすんじゃないかとそういうことを僕は心配している。

なので今の中国の状況は金持ちになるインセンティブが次々に抑制されている。そこんところに気を配るべきだと思います。

来年含めた今後1年間の相場観は

今年の後半、9月以降の相場は心配しています。長期では心配していません。そういう言い方でいいかな。

TSLA テスラの副社長がRIDE ローズタウンモーターズに行った

あまり関係ないんじゃないの?

これから米国株下落すると仮定してFAZ妙味ある?

この手の質問する人非常に多い。なんでそういう風に決めつけるわけ?まだわからないわけでしょ。

思い込みで、てめーの都合で、てめーのシナリオたてて、てめーの相場を張る、しかもレバレッジETFを使ってそういう相場を張る、これ素人がやりがちな投資ストラテジーだよ。

ハッキリ言って。言葉にとげがあるけどね。

僕が言えることは未来は誰にもわからない。ということ。

僕は一応シナリオは示していますよ。それに対して自分のポートフォリオも一部手直しはしていますよ。例えばキャッシュポジションを高めるとか。

だけど、キャッシュポジションを少し高めることと、ショートして待ち構えることは全然次元の違うことであって、お前どんだけリスクとってんだよ、それ、逆に担がれたらどうしようもないだろ、そこまでわかってやってんのかというと、僕は僕自身の相場観にそれだけの自信を持っていないよ、はっきり言って。

決めつけ、相場はこうなるに決まっている、と決めつけてポジションを取ること、それで当たるかもしれないけれども、それは博打だよね。

それは投機であって投資ではないでしょ。言ってることわかるかな。

今の金利水準は過去最低水準の市中金利。株式にはプラスの要因。今の企業業績はS&P500の四半期EPSが86%で成長しているんだから、おれ1988年にアメリカ来たんだよ、30年経ってんだよ、毎期毎期決算発表見ているんだよ。86%成長ということは過去に1回もなかった。リーマンショックの直後に同じくらいのリバウンドはあったが、今は例外的に企業業績が強くて、例外的に市中金利が低いときなんで、株式をめぐる環境は良いんですよ。株式をめぐる環境は良い。

その時に思いっきりショート踏み込んでどうするの?

それ、まんまと図に当たるかもしんないけれども逆つかれるリスクもものすごく高いわけでしょ。

だからそういうリスクとりたくてしょうがないような、ポジポジ病高リスク病だか知らないけれどもそういう人はラスベガス行けばいいんじゃないですか。

僕はそういう投資は全然していないし、そういうこともみんなには教えていないし、そういうやり方は推奨しないですよハッキリ言って。

初心者が一番大切にしないといけないことを教えてください。

インデックスから投資を始めるということ。

VTIみたいなものをまず買ってください。そして半年、1年、2年、3年VTIの動きだけをフォローしてください。だんだんマーケットってこういう風に動くんだという感触がつかめてきたところでほかに分散してください。それが失敗のないやり方です。

AAPL アップル

7月にブレイクアウトしている。

以前Twitterでワクチン取得した人と自然に免疫を取得した人の合計値75%を超えるとRTが1以下になる可能性あるとありました。デルタ株の感染力が強くブレイクスルー感染の確率高く、集団免疫取得後も再感染リスク高くなるという考え方は間違えていない?

間違えていない。

これはリサーチャーもよくわかっていないことだが、新型コロナに感染した患者が、いったい何人にそれをうつすのか、というRTが昔から議論されてきたが、だいたい1人が感染したら4人くらいにうつすのでは、と言われていた。

そうするとパイチャートで集団免疫が達成されるのは75%、3/4が①ワクチンで抗体を作る②新型コロナに感染後、治癒して免疫を持つ をした場合、1人の患者が4人にうつす場合4人のうち3人が抗体をもっているなら、1人の患者が1人にしかうつすことができない。そうするとRT率は1あるいは1以下になる。

しかし、デルタ変異種は4人にうつすとおもっていたものが、5人、6人ともっとたくさんにうつすなら、集団免疫が成立、あるいはRTが1になる限界点は75%ではなく、80%、85%まで上がらなければならないかもしれないということが議論されている。

それがサイエンスの話。

しかし、株式の話をすると75%が85%かもしれない。でもそうじゃないかもしれない。株式投資のときに気をつけなければいけないのは初速はパーンと凄い。初速は面白いほど伸びる。あとになればなるほど新規の顧客獲得、売上高をもっと伸ばすとかそういうのは無理ゲーになってくる。

そうすると成長率でいうとグワーッと上がった成長率はだんだんだんだん下がってくる。

いまMRNA モデルナ、とかBNTX バイオンテックとかが直面している問題はまさしくそういう問題。

変化率の鈍化という問題。

そうすると来ないかもしれない。たしかに75%ではRTは1以下にならないかもしれない。でももしもとFDA長官のScott GottliebみたいなやつがCNBCかなんかのテレビで「RT率が1以下になりました」と一言いってごらん。その辺の銘柄は大暴落するぜ。MRNA モデルナとか、BNTX バイオンテックとか。

なぜかと言うと変化率がマイナスになるんだから株式投資でそれほど怖いことはないでしょ。

そこまでやって、あなたこれからまだBNTX バイオンテック買い進むわけ?MRNA モデルナ買い進むわけ?よく考えてみろよ。僕は言いたい。

無理ゲーになってきている。

やれデルタがどうだ、とか日本のマスコミとかが口角泡を飛ばしてそのリスクに対してやんや言っているが、その結果としてワクチンの接種はどうなっている?ペースが落ちかけたワクチンの接種はまたグーっと伸びているわけでしょ。

つまりみんながビビりまくって、震え上がれば震え上がるほど接種は進むわけだから。アメリカだって全然ワクチン打たれなくなってたんだけど、またここにきて注射のペースがビューっと伸びてきている。それはRT率ということから言えばRT率が1を下回る日が前倒しになっていることを意味しない?

今、そういう構図になっている。

いま僕がワクチン株にワクワクしているかというと全然していない。もう忘却の彼方、どうでもいい。

なぜかと言うと、リスクリワードを考えたら全然アトラクティブじゃないの、ワクチン株なんて。

高ーいバリュエーションになっていて。モデルナとかバイオンテックが50ドル、60ドルのときにやんややんや言っていたわけだから、その時に買っておけよ、と言いたいよね。

だって来年はダウンイヤーになるんだよ、EPSはダウンになるんですよ、どんなに頑張っても。それ厳粛に受け止めたほうがいいよ、はっきり言って。

PFE ファイザー MRNA モデルナ BNTX バイオンテック

ファイザーはバイオンテックのパートナーで大企業だけれども、モデルナとかバイオンテック依り値運びはマイルドなので心配の度合いはモデルナ、バイオンテックほど大きくないと思う。

もっと親切な説明をすれば、モデルナは最高値は500ドル近くだった。今380ドルに来ている。このチャート付きからすれば180ドルくらいまで株価が下がっても全然何の不思議もないと思う。

バイオンテックは高値が470ドル台の高値、今350ドルくらいで取引されているが、バイオンテックの下値めどは究極的には130ドルくらいの水準で揉んでいるので、130ドル、株価が1/3になってもおかしくないと思うよ。

ファイザーは41ドルでブレイクアウト、今は48ドル、ダウンサイドあるかもしれないけれども8ドルとか9ドルのダウンサイド。そういう違いだよ。そういう違い。チャート読む勉強をしてください。

過去に勧められていた本です。

バフェットがBIIB バイオジェンの株を売ったというニュース

クソどうでもいいよね。

バフェットがバイオテクノロジーの銘柄で買ったとか負けたとかそういうことを聞いたことは1回もない。むしろバイオテクノロジーとか彼が最も嫌いとする、最も不得意とする投資分野と思う。

だから屁でもない。バフェットが売ったなんて。

最近製薬セクターにスポットライトが当たっている?

そうね。製薬セクターは好きか嫌いかというとどちらかというと好き。

なぜかと言うと今アメリカのGDP成長率は7%くらいから、来年は3.3%くらいまで下がっていく。成長のペースはどんどんどんどん鈍化する、そういう局面にこれから入っていく。そうすると成長が鈍化する局面だと、景気敏感株とか素材株とか買うべきじゃないでしょ。そういうの持っていたら大やけどすると思う。

そうするとディフェンシブ、防衛的な防御的な株の方がいい、そういう意味において製薬株の方がいいと思う。その中でとりわけ出遅れている銘柄、イーライリリーとかはかなり値が飛んでしまったので、BMY ブリストルマイヤーズとかそういう銘柄買っておけば大失敗はしないと思う。

金利は下降局面だがグロース株が全体的に下がっている理由。

そうですね。それは理屈に合わないよね。本来であればグロース株はもっと買われていいと思います。どこに妙味があるかと言えば、一つ、妙味のある投資先として、SaaSとかハイフライヤー、アグレッシブグロース株は比較的安いと思う。

しかし、たぶん9月以降の相場のぎくしゃくをみんな見ているんじゃないの。僕だけじゃなくて。

アメリカ人だったらほとんどの投資家が株式市場のシーズナリティを知っているから。9月とかにあまり姿勢を高くしていると、パコーンと頭をひっぱたかれるから、ちょっと低姿勢にしたほうがいいなということは誰でも考え付くことで、僕だけがそういうことを主張しているわけじゃないのね。

だからたぶんそういう理由で高バリュエーション株に食指が動いていない状態が続いているのでは。そしてその状態は9月、10月になっても続くかもしれない。

その次に相場出直り局面が来た時にそこら辺の銘柄はバーンと買われるというシナリオになるかもしれない。

ポートフォリオの中に含み損の銘柄はある?

もちろんある。

僕が励行しているのは一番やられになっている銘柄から切る。そして一番利が乗っている銘柄はなるべく温存するということを心掛けている。

メインがVTI 9-10月に備えて個別を整理している。余ったお金でVTIを買っていい?

なんで今買うわけ?もっと有利な値段で買える可能性もあるわけでしょ。わざわざキャッシュ少しこさえてクッション作ったならショックが来る前になんでまた投資するわけ?

あまりにもポジポジ病過ぎない?

いいんですよ少しシットバックして、常に100%、100%、100%で思いっきりめいっぱい投資しているバカタレが多いですけれども、そういうやつですよ、思いっきりズッコケるのは。

僕は思いっきりズッコケたりなんかはしないよ。

先週のぎくしゃくで自分のポートフォリオは好決算でも下げてしまった。この後のレイバーデー前は好決算銘柄、クルーズも手放さなければならない?

マーケットギクシャクしたらその辺の銘柄は全部売られると、1月から言ってきている。

それでもまだ自分のリスク許容度と折り合いをつけることができないならそれは君ら一人一人の責任であって、僕の責任ではない。

当然好決算銘柄でもクルーズでもホテルでもSaaSでも売られる。ベアマーケットが来たら。

そんなの当たり前のことだから、今から覚悟して待っとけ。

2022年も厳しい年になりそう?

それはそうとは限らないと思う。ひょっとしたら9月、10月の調整は浅いかもしれない。

そして2022年は良い年になるかもしれない。その理由を言うよ。

いま中国株がベコーンと凹んでいる。アメリカの機関投資家の多くは、もう中国株は投資可能国ではない、と言われ始めている。なぜかというと、最終受益者、例えば年金基金とかから、なんで中国株持っているんですか、中国株はリスク多いんですからポートフォリオの中の中国株比率を落としてください、とかそういう風なプレッシャーを機関投資家は今受けている。

機関投資家というのはサラリーマン。個人の相場観で、中国株安いな、今買い場かな、と思ってもそのお金はあなたのお金ではない。そうすると、基金が、スポンサーが少し絞ってください、と言ったらそれに従わざるを得ない。そんなもろもろの大人の事情により、中国株に対するアロケーションはばっさりカットバックされている。その分キャッシュが出来る。どこに持っていく?そのキャッシュを。

一番理詰めで考えると一番可能性が高いのはアメリカ株でしょ。アメリカのマーケットはバカでかい。中国の経済もバカでかい。バカでかい中国経済に投資できないということになったらお金はどこかにシフトしなくてはいけない。それは他の国にもいくだろう。だけれども当然、大分のシェアはアメリカガトルわけでしょ。それは株式市場的には何を意味するかというと、マーケットの下支え要因になるかもしれない、という話をしています。

中国の不幸はアメリカのマーケットの下支え要因になるかもしれないんですよ。そういう理由から来年はアメリカ株にとってものすごくいい年になるかもしれない。

それはまだわからないですよ、中国はどういう風にすってんころりん転ぶのか。その転び方ひとつで世界のマーケットは変わる。だけれどもいま中国で起こっていることはとってもとってもとっても大事なことですよ。

一体いつから日本の凋落が始まったかわからないけれども、それは例えば1990年くらいに起点を求めることができると思う。そして、日本がここまで凋落した一つの大きな要因はライバルの出現ですよ。中国というライバルの出現。彼らがものすごい頑張った。そのあおりを受けて日本がダメになったわけでしょ。

その中国が今ものすごくパワーダウンしてきているわけですよ。それが世界の経済にインパクトを持たないわけがないでしょ。

これが今起きている、2021年8月、の今日起きている社会現象というか経済現象で最も重要な現象は中国の変調。中国がおかしいことになっている、それがもっとも重要なことと思うよ。

テーパリング時機関投資家は?

機関投資家はほとんどの場合フルインベストメントあるいはそれに近い投資スタンス。なぜかと言うと、毎月毎月のパフォーマンスを競っていて、ライバルから劣後することがもっともダメだとされるから。つまりサラリーマンは自分の首が涼しい、だから機関投資家は一発テンバガー行ったる、とか、一発人生逆転打、ということは一切考えていない。

昔僕は機関投資家向けセールスをしていて日本の銀行とかも客だった。そうすると、ファンドマネージャーが「広瀬さん、我々銀行マンが一番やっちゃいけないのはパフォーマンスがいいとか悪いとかではないんですよ。始末書を書かないということが自分のキャリアの上で最も大事なことなんです」だから商い間違い、発注間違いとか、あるいは約定報告間違いとか、そういう事務作業でチョンボしない、チョンボしたら減点対象になって出世が遅れるから。

だから始末書を書かない、あるいはお客様に始末書を書かせない、ということがもっとも、もっとも、もっとも重要なことだったわけ、僕なんかにしてみれば。

だから僕が新しい人、セールスを雇うとき、一番気を付けたの何だったと思う?

それは受渡部の経験がある人が欲しい、と思った。

だから受渡部最優先、営業力とかどうでもいい。それは僕が営業するから必要ないんだけれども。

なぜかと言うと膨大な金額を扱っていて伝票がたくさんある。その中で1個間違えたら1億円吹っ飛ぶとかそういうのはザラにある。

間違え、ミスを犯さない人をチームに加えたい、ということに特に気を付けていた。例えばアメリカ人の大学生とかにインタビューするときに聞いていい事、いけないことは日本とは違う。

日本では女性の大学生に「お父さん、お母さんと住んでいるんですか?」と聞くことがあるが、アメリカではインタビュアーがひょっとしたらクビになる。差別になるから。年齢を聞くのも、性別を聞くのもダメ。

だから何を聞くべきかは僕も苦しんだ。

一つの僕が必ず面接でやっていたことは算数の質問をする。

1,500株を110ドル、2,000株を111ドル、900株を109.50ドルである銘柄を買い付けたとします。この平均単価を計算し、小数点以下2位で四捨五入せよ、というような質問をUCLAとかIBリーグとかを出たキャンディデイトに電卓を与えてやってみろ、という。

そうすると、できないんだよ。できないのアメリカ人は。平均単価の計算が出来ないんですよ。四捨五入が出来ないんですよ。電卓の使い方分からないわけ。それがアメリカという国なんですよ。

それはアメリカ人がバカだとかそういうことを言っているんじゃなくて、フォーカスしている、どのようなスキルが社会を生きていくうえで大事かという点が日本とアメリカで違うということ。

だから、ワクチンはアメリカで完成できても、日本では完成できなかったわけ。それはサイエンスとか、ステムとかいうことひとつをとってもフォーカスしている場所が違うからでしょ。

そして僕のデスクではたまたま、日本の客は始末書を書かないということに一番フォーカスしているという事実があるから、ハーバード出たやつとかUCバークレー出たやつに四捨五入の計算をさせているんですよ。そこまでやっているんだよ。

そういう後ろ向きなカルチャー、機関投資家のカルチャーは保守的というか後ろ向きなんですよ。

アメリカでもヘッジファンドとかを別にすれば年金とかそういうタイプの投資家はみんな保守的ですよ。日本の金融機関同様。彼らはミスを最も嫌がる。そうであれば9月から相場が安くなるに違いないから、今のうちにキャッシュポジションを挙げておこうか、とファンドマネージャーは考えるかというと、そんなことは一切考えないよ。

それは海のものとも山のものとも分からないものだから、起きた時に心配すればいいんですよ。それが起きた時にあなたの隣にいるライバル会社のファンドマネージャーの生成期よりもあなたの成績が劣後しないことだけを心配していればいいんですよ。

要するに、横断歩道、みんなで渡れば怖くない、というやつでみんながやっていることと同じことをアメリカのファンドマネージャーもやる。それが機関投資家のメンタリティですよ。

個人投資家はそわそわ、そわそわ、ああでもない、こうでもないと突拍子もない極端なオールキャッシュとか、フルインベストメントとか、ぜんぶ個別株にぶち込むとかそういうことをやりがちだけれども、そうじゃないでしょ。と僕が言う理由はそういうところにあります。

日本で預金封鎖がまた行われる可能性は

ゼロですね

クウェートの石油プラントのコンサルに移った理由は?

大学時代に身を入れて勉強をしていなくて、それよりなにより頭が悪くて、成績が悪かった。ゼミの先輩に引っ張られて青木建設にちょっと来いと言われて、就職活動やらずにバンドをやっていた。

京都の現場に配属されて帳簿の付け方、いわゆる工事会計と呼ばれるものを覚えた。

その時に職人さんと一緒に建設現場に寝泊まりして、朝五時に起きて職人さんのコーヒーカップを屋外の水道の水で冬の寒いときに洗ったりして、「ちょっとこれ、違うよねー」と思った。

要するに仕事が嫌だった、ということ。

俺なんで大学まで出て朝の5時に職人さんのコーヒーカップ50個くらい洗ってるんだ、これってまずくない?と思った。

いったい、この状況から抜け出すにはどうすればいいんだろうという風に思ったときに自分には何もない、スキルもない。

それで転職もできない。土建屋の事務係をやっていてもつぶしがきかない。それでなんかやったほうがいいなというので京都の四条河原町にあるキリスト教の教会が慈善活動としてやっている、よき牧師の運動みたいなのがあってボランティアでやっている英語の先生が授業をやっていたので、そこへ通って英会話を身に着けて、プラントのコンサルに転職した。

そうすると、君どこ行く?と言われて、一番でっかいもの作っている所に行きたいです、一番危険な国に行きたいです、という風に言ったわけですよ。

それだったらクウェートはすぐお隣のイラクがイランと激しい戦争をしている、結構ハイリスクだけれども工事としてはそこが一番大きい、エキサイティングな赴任先だからそこにするか?という風に言われて、はい、そこに行きます、という形でクウェートを選んだわけ。

ASTR アストラ、RPRX ロイヤリティファーマ、DAL デルタ航空

相場がギクシャクする前に売るべき?という質問。

こらえ性が無いなら売れば?でも特に悪いことは出ていないと思う。

REGN リジェネロン、VIR ヴィア コロナ治療関係でも9-10月は下げる?

下げると思いますよ。

DLO ディローカル

いい会社ですよ。決算も良かったですし。

SHOP ショッピファイ

悪くはないけれども経済再開したら結構苦しいと思います。

SQ スクエア、AFRM アファーム

BNPL、アファームがやっている、あれ凄いと思う。

おれ日々アメリカに住んでいていろんなネットショッピングとかしてるんだけれども、ものすごく流行ってるね。

将来は禍根を残すんじゃないかな。あまりにも流行しすぎて。なぜかと言うとBNPLで消費者がこしらえた借金は従来のクレジットカードデータにキレイに反映、捕捉されていないタイプの、新しいシャドーバンキングみたいな負債だから。

経済再開後、アメリカの消費者のバランスシートが全然悪化していないかと僕に聞かれると、それはどうだかわからんねー、という風にしか言いようがないよね。

それはアファームのような銘柄にとってなにを意味するかというと、ごく短期は上ですよ。

ビジネスのモメンタムは強いと思う。MQ マルケタなんかもBNPLの背後で動いているソフトウェアだから、目先のモメンタムはすごく強いと思いますよ。そういうこと。

TWLO トゥイリオ

決算悪かったんで売りだと思いますね。

MSFT マイクロソフト、NVDA エヌビディア、TPR タペストリー一番短期的にアウトパフォームが望めるのは

NVDA エヌビディアかもしれない。なぜかと言うとチャート的にブレイクアウトポイントに来ている。これ上にぶち抜けるなら、エヌビディアが一番値運びが軽いと思います。

COO クーパーカンパニーズ

いいかもしれない。好きですね。良いと思う。

NSH、SFTW、VACQ、ASTR、SPCE見通しは

宇宙関連株で一番大事なのは28日にアストラがUSスペースフォース、米国宇宙軍の荷物を使って打ち上げ実施する。今回は試験的な打ち上げだけれども、すごく大事な打ち上げなので成功したらアストラの株、高いと思う。

そしていわゆる超小型の人工衛星をやっている、SFTW、NSHとかも株価高くなると思う。あるいはVACQも連れ高すると思う。今週末のニュースに注目して。

M&Aのとき、買収する側より買収される側のPERが大きいのはネガティブ?

すごくいい質問。

いま買収する側、大きい方のPERが10倍とします。買収される側のPERが20倍とします。

A社がB社を買収することにより、合計されたA+BのEPSは買収するB社払う金額ほどの利益は出ていない。

新しい会社を取ることによって移行される新会社の利益はほんのちょっとだけしか増えない。しかし、合計時価総額はゴーンと増える。ということは時価総額に照らしたときのその会社の収益力はダウンになる。これがDilutive 希釈的な買収になる。

逆にPER10倍の会社が割安のPER5倍の会社を買収した場合、

安値で買収するので時価総額はそれほど増えない。しかし、被買収企業はメチャクチャ儲かっているのでAdd onされる利益はこんもりEPSが増える。そうすると時価総額÷利益の数字は大きくなる。このような買収をAccretive 、つまりEPSにとってプラスになるような買収だと言います。

だからaccretion、dilutionというのは買収する会社とされる側の会社のPERを比較するところが出発点です。それ以外にもファクターあるけれど。

両者を合併した後、オーバーラップしている本社経費をバサッと落とす、みんなリストラして。

そんなような形でEPSをアップするというケースもある。一概には言えないが、ビッグピクチャーとしての算盤は accretionかdilutionか、ということになる。

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