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九条の大罪 第26審 あらすじ ネタバレ注意
路上のスズメバチを踏みつぶす男。京極である。
危険な虫は殺す、と言っている。意思をもって踏みつぶしたようだ。
ブランドの手提げを持っている京極に、黒いジャージ姿の男が突如襲い掛かる。
すぐさまボディガードに取り押さえられるジャージの男は佐久間謙一というようだ。
クレジットカードから身元が割れてしまったようだが、京極は落ち着いている。
場面変わって京極が拘留されている。
窓を挟んで向き合うのは九条と烏丸だ。京極は九条に弁護を頼んだようだ。
なんで俺が逮捕なの、と尋ねる京極に佐久間が傷害による被害届を出したということ、ボディガードによる傷害と上位者の京極が共謀共同正犯になると説明する九条。
ボディガードは正当防衛に当たるので京極が起訴されることもない、という九条。
下のもの(子分)に電話するため電話を貸してくれという京極に、弁護士規定に反するという烏丸。
壬生に伝言を頼む、弁護士なんて所詮は鳩だろ?と横柄な態度で威圧する京極の頼みをあっさり断る九条。金と力があっても法律の前では京極は弱者だ。と言い放つ。
場面変わって壬生と佐久間。俺を知っているかと尋ねる壬生。
佐久間は壬生のことを知っているようだ。少しおどおどしている。
被害届を取り下げろという壬生に、やはり少しあわてながら2つ返事で了承する佐久間。
京極の依頼は危険で弁護士バッジが飛ぶくらいでは済まないという烏丸。いずれ生死にかかわると。
放免になり壬生と会う京極。九条のことをなかなか面白い男じゃねーか。という。
つづく
九条の大罪 第26審 感想
続きが読めないと言った自殺の心境編は全開で終了だったようだ。新シリーズ強者の道理が始まっている。
京極と九条の接触。
明らかに怖い人である京極は今回も怖そうなオーラを放ってはいるものの、大声を出したり取り乱したりをせず、まさに強者のオーラをふんだんに出している。
今回の話では時間軸が分からなかったが、おそらく割とすぐに放免されたのではないかと思っている。
九条は弁護士規定に則って京極が外の人間とコンタクトを取ろうとすることを拒否した。長い拘留を受けても見るからに胆力にあふれていそうな京極が消耗するようには思えず、他の弁護士なら応じてしまうような圧力をかけ、九条を経由して佐久間に圧力をかけることで、無駄な拘留の時間を減らしたかったのではないかと思う。
結果的に佐久間に壬生が圧力をかけたわけだが、なぜ壬生が佐久間にたどり着いたのかは明らかではない。九条が折れたようにも見えない。僕は弁護士について詳しくないので、複数の弁護士が面会できるのかについてはわからないが、他の弁護士や面会人経由し、壬生に佐久間という人間を発見するよう依頼した、と思われる。
最初はクレジットカードの情報を何のために撮影したかわからない、と思ったが、壬生に探させるという意味で役に立った。果たして最初からこういう事態を想定して京極が行った事なのか、あるいは京極のような怖い人にとって狙われることも何もかも日常の範疇のなかで、慌てるに値せず淡々とトラブル対応のマニュアル的な動きをしているのだろうか。
壬生はやはり地元では有名な怖い人で、京極を知らない佐久間は、壬生のことは知っていて、決して争ってはいけない相手であるということも良くわかっているようだ。
壬生が京極のいう事を聞いているということは、京極はもっと恐ろしい人、というのが表面的な見方だ。しかし、京極は声を荒げるでもなく暴れるでもなく事態を解決しており、壬生やボディガードのような実働部隊というか盾になる人間、自分の代わりに動く人間はいくらでもいそうな感じである。
伏木組と嵐山刑事について
前回気づけばよかったが、伏木組は金本を経由し、最終的に曽我部が逮捕された薬物の元締めで、幹部が逮捕されていたのだった。
つまり、金本のパスワードから嵐山は伏木組にたどり着き、既に1人逮捕している。しかし、嵐山は京極にはまだたどり着いていない、ということで、嵐山登場と今回の話は深くつながっているようだ。
強者の道理と弱者の一分
弱者の一分編では曽我部が金本に一矢報いるというのが結論であったように捉える。
今回の強者の道理というタイトルは弱者の一分というタイトルと鏡のようだなと思っている。
最終的に曽我部の解決方法としては「一矢報いる」とか「土俵際の逆転の首投げ」とか「捨て身」のようなものを感じる。
真逆のタイトル、真逆の二人の解決方法はきっと今回同様真逆であり、「全くリスクを負わずに」、「横綱相撲」で「量的に凌駕する」ような解決方法を行うのが京極なのだろう。
しかし、強さとは場面によって変わるものであると九条は指摘している。
グーがチョキに勝ち、チョキがパーに勝ったからと言ってグーが最強である、ということではない。
そしてそれは京極、壬生、佐久間の間にも言えることで、壬生を介することで京極は強さを発揮できるものの、一般人に対しては常に強く出られるわけではなさそうだ。
九条の大罪 第27審以降の展開は
これまでを見る限り、九条は横柄な態度や挑発に対し怒るような素振りはないが、ちょっと強めのトーンで京極と接している。
これが何を意味するのかが、全く分からない。今までの九条であれば一歩踏み込んだようなコメントはしなかったのではないかと思っている。
烏丸が指摘するように京極の弁護をするということは極めてリスキーなことのようだ。いま烏丸がそう言っているということは引き返すこともできる、ということのようで、九条は京極の弁護をする立場にはないはずである。
壬生に加えて京極とまで関係が深まるようであればさらにダークな感じになってしまいそうだが、果たしてどういう決断をするのだろうか。
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