じっちゃまメモ2021年11月24日

じっちゃまライブ じっちゃまライブ

「北野誠のトコトン投資やりまっせ。」11月24日 – YouTubeでの広瀬隆雄さん登場シーンの備忘メモです。ざっくりとしたメモになっています。詳しくは番組をご確認ください。

本記事は情報の整理を目的としております。

じっちゃま(広瀬隆雄さん)メモ 2021年11月24日

新婚旅行明けの広宣さんの登場です。

ーFRBの政策ですが、、、

人事が発表されましたよね、バイデンがパウエルを再起用すると発表している。それ自体はサプライズではない。タイミング的には月曜の寄り付き前でちょっと皆が考えているより早かった。それ自体もあまり問題はない。ではなぜ発表後金利が上昇したか、それはパウエルや副議長になるラエル・ブレイナードとは関係なく、議会の駆け引きが関係していると思う。

歳出法案と呼ばれる大きな法案1.75兆ドルが議会で動いていて、下院を通過、上院の投票に付されるが、一部のリベラルな民主党議員がパウエル下ろし、のようにこの人事に対する投票を人質に取る形で、人事の発表を遅らせてきた。

発表された、ということは票読み、根回しが完了し法案が成立する?という期待が出た。法案が成立するとお金がばら撒かれるので、利上げを急がなけらばいけないだろう、と市場参加者が解釈したということ。

ーパウエルよりブレイナードがハト派、という説明も聞いたが?

それはもう関係ないですよね、パウエルも、ブレイナードもブレないと思う。今まで通り、入ってくる経済指標をフラットに受け止め政策を決めていくスタイルは堅持されると思う。

ーでも周りの2022年の利上げ予想はどれくらいと捉えているんですか?

それは、動いています。2022年の利上げ回数は2回を先週まで織り込んでいたが、月曜日に3回に増えた。今回のテーパーを前回2003年と比べると、ペースが2倍速い。

そして今週から急に言われだした、利上げも早くしたらいいんじゃないか、ということになると何もかもが、とんとん拍子で来る。

株式の投資家はそういうせかせか、せっかちなことが大嫌いで、ゆっくりと粛々とやってほしい。急成長株が今週荒れているが、それは彼らがパニックした。こんなに金利上がるのかよ、やめてーー!と。

ー来年は3回利上げするかも、と市場が前のめりになっているんですね。

はい。ただそれはまだそうとは決まっていないと思う。今週は金融引き締め観測が前面に出てきているが、来週になったらガラッと風向きが変わって「デフレじゃない」となるかもしれない。それはまだわからない。

カギを握るのは今週、サンクスギビング。アメリカ人が1年で一番旅行する週。飛行機とか今いっぱいだと思う。期待通りに皆が旅行するかが注目すべきと思う。

分解すると、アメリカのGDPに占める消費の割合は7割。ほぼ消費がGDPを決定する。その消費はさらに2つに分解され、Goods、物品とサービスにわかれ、サービスの方が大きい。

例えば9月だと物品4.8兆ドル、サービスの消費は8.5兆ドル。だからもう倍くらい。

2020年2-3月に何が起こったかというと、サービスはものすごく落ち込んで、8.5兆ドルから6.8兆ドルまで激減した。

一方モノの消費は4.8兆ドルから4.2兆ドルに落ち込んだ。これも落ち込んでいるが、落ち込みの大きさから言えばサービスの方が大きい。当たり前と言えば当たり前でレストランは閉まっていて、飛行機も飛んでいなかった。

要は僕が言いたいのはモノの消費よりサービスの消費が3倍くらい減少したということ。

いまモノの消費はコロナ以前より上に来ている。オーバーシュートして戻してきている。だからサプライチェーンの問題とかいろいろ起きている。

一方サービスの方はまだコロナ前まで戻っていない。だからこの大きな項目であるサービスがコロナ前まで戻れるのか、戻れないのか、その行方が判明するのが今週とか、これからクリスマス、新年にかけて。

そうすると、今サービスセクターが最大の雇用主。もしサービスも「行くぜ!」となったらい人件費に対するプレッシャーははるかに今より強くなるかもしれない。もっと慌てて利上げしないといけない。そうなるかはまだ分からない。

今大事な局面に来ている。皆空を見ろ、飛行機飛んでいるか?ということ。

ー利上げが増えると株価に与える影響は?

良くないですよ。ただ、今話していることはこれまでの金融相場が業績相場に移行するということ。利上げ=マーケット、アメリカ株終わったということではない。そうではなくバトンタッチの場面。うまくいけばマーケットは安泰。

でもバトンタッチするということは、これまで相場を引っ張ってきた高バリュエーション株、ハイグロース、ネット株が主力を降りて、もっと低PERの株に物色の矛先がシフトするかも。

別の言い方をすれば今アメリカ経済は好調、右を見ても左を見ても「グロース=経済成長」はどこにでもある。その場合何が悲しくて最近IPOした急成長株だけに投資しなきゃいけないの?

だって、そんなハイパーグロース株よりシェールの株の方がEPS成長ははるかに高いですよ。そういうことを投資家は見ている。

フッと横を見るとシェールの方がネット株よりも3倍も成長してる、というノリで物色の矛先がよそ見している。これは軽視すべきじゃないと思う。

ー金融相場から業績相場への過渡期に来ていると。

そうですね、それに加えてハチャメチャ感が出てはいけない。ホリデーシーズンのトラベルがものすごく絶好調でエアラインが悲鳴を上げるくらい大盛況で賃金に対するプレッシャーがグワーッと来て、パウエルが慌ててドンドンドーンと利上げした、となると株式市場はガツーンとKOパンチ喰らうかもしれない。粛々と経済が拡大することを願っています。

ハチャメチャ感が出るとダメ、後手に回っていると思われてはいけない。

ーもうすぐ12月だが今のアメリカの景気は良いですよね。

いいと思いますよ。

ー一連のクリスマス商戦は絶好調?

と思いますよ。その理由は今家計部門、消費者の懐具合は温かい。キャッシュポジション高い。

それに加えて離職率が高い。もっとよい職場を求めて、従業員自ら転職することがものすごい高水準。ワーカーは自分の職に凄く自信を持っている。少しでも有利な雇用主のところに転職してやて、給料アップや、と空前の転職ブーム。それはつまり消費は良いということ。

ー12月、1月は毎年株価が上がりやすいが、今年もそのアノマリーには行けそう?

それは期待できると思う。しかし、主演男優、主演女優となる銘柄の顔ぶれは変わっているかもしれない。それに気を付けてください、という話をしている。

コメント