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九条の大罪 第85審 あらすじ ネタバレ注意
「推しが尊い」というTシャツを着たオッサンが電車で暴力をふるっている動画が上がっている。
処理をするのは烏丸である。
オッサンの名は船井で、九条の客のようであるが、新たに烏丸が九条の事務所を間借りし独立して仕事をしているためか、今回は烏丸に何らか動画をアップした人間に法的な制裁を与えてほしいと激高している。
手際よく応対、処理をする烏丸。
今度は、隣人のタバコを吸っていることが気に入らない中年女性の対応である。
受忍限度、すなわち我慢するべき限度を超えているかどうかが問題だという烏丸。こちらもテキパキと処理をしている。
ふう、と息をつく烏丸の目は鋭い。
薬師前と会い、船井について話す烏丸。薬師前曰く船井は内気なのに、親の言いなりに生きて人生が狂った、と言うような繊細な面があり、それゆえ不満を乱暴に変えることがあるとい
今度は流木に会う烏丸。親子関係の悪化が軽犯罪を繰り返す原因とすることが理解できないと長良気に告げる。自身も幼少期に父を失ってるからである。
烏丸は大人である、という流木だが、親子関係は複雑で、九条も複雑に父親とこじれていた、と言う。
それを聞いて意外そうな表情をする烏丸。
流木が鞍馬(九条父)とはよく飲む仲だったようだが、やればできるのに勉強を怠っていたことを厳しい躾で心が曲がってしまったのかと嘆いていたことを明かす。
やつれた九条に会う烏丸。
嵐山に否定され、自由もなくやや疲弊している様子である。
九条に選任届を持ってきた烏丸はサインを求め、
いいですか?カンモクをしてください。20日でパイにします。
という。
九条の大罪 第85審 感想
烏丸が非常に九条っぽいと感じた一話である。
烏丸自体は九条とは異なる価値観の持ち主であるはずだが、今回の烏丸はまるで九条のようである。
台詞こそ違うが、20日カンモクでパイ、というのは第1審で森田に対し九条が言っていたことである。
というか、カンモクでパイ、なんてことは九条にとっては分かり切っていることのように感じるが、敢えてそのようなことを言っているのは、九条が解放されるまでは烏丸自身が九条のようにふるまう、と言うような心情の表れだろうか。
九条に会う以前の船井や中年女性の捌きに関しても、無駄なく淡々とニーズにこたえている感じが非常に九条っぽい。
烏丸自身が主として事件の対処をするシーンがなかったのでもともと烏丸はそういう処理をする人間なのかもしれないが、これまで見てきた烏丸の人物像からすると、タバコの被害はともかく、明らかに人を殴っている船井に対してサポートしようという気持ちにはならなさそうな性格で、烏丸の中である程度の善悪の基準がありそうである。
しかし、今回は100%船井の要求に対応しようとしている姿から、九条のように烏丸は自身を寄せてきている、という印象が強い。
九条の立場に立って船井をサポートしてみると、薬師前からは少し船井に対し同情ができるような隠れ情報が入ってくる。
もしかしたらこの経験は烏丸に何か変化を与えるのかもしれない。
一話を通じて独立した烏丸、が書かれたが九条に寄せている、と言うこともあってか非常に頼もしい印象である。
九条については思いのほか弱っている感じが意外であった。嵐山の攻めは執拗なだけでなく的確で、普段はカンモクを指示する側の九条がつい話してしまうような巧みさ、いやらしさがあるようだ。
九条の大罪 第86審以降の展開は?
九条は20日でパイになるのだろうか。
なるのかもしれないが、それで終わりではあまりにあっけない。
とはいってももう至高の検事も21話目であり、かなり長ーいストーリーである。
壬生もまだ捕まっているし九条も捕まっているし、京極だって捕まったままであるがそろそろ場面が急変しておかしくなさそうな段階だ。
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