九条の大罪 第2審 弱者の一分① 感想  

真鍋昌平 ビッグコミック 九条の大罪 漫画

第2審は新シリーズである。

登場人物

曽我部 聡太(そがべ そうた) 配達員 壬生の後輩の下の人間らしい

九条 間人(くじょう たいざ) 弁護士

烏丸 真司(からすま しんじ)九条の事務所のイソベン(=居候弁護士。弁護士事務所に雇われている弁護士のこと)

壬生 憲剛(みぶ けんご)自動車整備会社社長・コワモテ

あらすじ(ネタバレ注意)

風俗街の駐車場に停車中の車に乗った男に、ビスケットと一緒に小ぶりの透明ビニールに入った怪しげなもじゃもじゃしたものを渡す曽我部(配達員)。15分後に別の客に「野菜」を届けに行くとのことだ。

完全にいつもの調子といった具体でヘラヘラしているところを警察に声をかけられる。

どうやら職務質問を受けている曽我部は壬生の「後輩の下もの」らしい。壬生が電話で対処を九条弁護士に電話で尋ねている。九条は、またしても適切に指示を出し任意同行に応じる必要がないことを伝える。

お金はあるはずなのに、なぜか屋上でテント暮らしをしている九条に壬生が問いかけると「離婚した嫁に全財産を渡し、養育費も払った」ので金はないらしい。

場面は職務質問の駐車場に移る。おそらくゆっくりと到着した九条は警察に職務質問には応じる必要がない旨を伝え、その場を去る。

挙動のおかしな曽我部を見て、九条は懲役が長く、最近社会復帰したのかと問う。図星のようだ。腕には「うんこ人間」という文字と落書きの書かれた不名誉なタトゥーが入れてある。

突如の電話におびえて出る曽我部。電話の主はいかにもなファッションの大柄な男である。ホッとしたのも束の間、またしても野菜の配達を命じられダッシュで去っていく。その姿を横で見ていた烏丸が、5年前に弁護していたと告げる。 つづく

九条間人について 離婚歴、子供ありとのこと

1万円の家賃の部屋に住み、屋上で寝ている。

やっぱりちょっと変わった人である。今回も価値観の話を壬生としていた。

離婚歴や子供もいるとのことなのでウシジマくんのように社交性がないわけでは無いのだろうが、全財産を出して円満解決をして離婚をするというところに価値観が表れている。この形の方が九条にとって合理的なようだ。

今後の見どころ

前回は完全に胸糞の悪くなる、とてもダークな話であり、月曜日から良いテンションにさせてくれた。今回は決して明るい気持ちにさせてくれる内容ではないものの、まだ始まったばかりであるが、さっそく九条再度には悪そうな人間がちらほら出てきている。

少なくとも2話以上続く話の1話目のようなので全く先は見えてこないが、普通に読むとビクビクしている曽我部に対し、彼は悪事に手は染めているものの、少し可哀そうな気持ちになってくる。

おそらく時系列的にはいじめ→うんこタトゥー→野菜配達→刑務所→出所→野菜配達という流れであり、素直に読むと途中出てきた大柄な男がうんこタトゥー&いじめの犯人ではないかと思われる。

まだあまり人物が出てきていないが前回一瞬出てきた郷田といい、今回のこの輩といい、壬生といい、腕っぷしの強そうな輩がどんどん出てきており早くも荒れそうな雰囲気である。壬生の首にもよく見ると鷲だか鷹のタトゥーが入っており明らかに普通の自動車整備会社の社長ではなさそうである。

壬生については前回もスマホしながら人を轢いてしまうような人の知り合いだったり今回も野菜を配達する兄ちゃんの上の先輩だったり。どこの地域なのかは分からないがこの地域のヤバい人の中では名の通った人なのかもしれない。丑嶋は自身の戦闘能力と機転で難局を乗り越えていたが、九条は見た感じあまり強くなさそうなので、仮に直接的な暴力に対しては壬生がカバーするような展開もあるかもしれない。

今後については、1話にも出てきたが九条弁護士は主に加害者の弁護をするようなので「訴えられるような人が近くに描かれる可能性は高いのではないか。と思っている。

いや、もしかしたらこれは弁護士の日常を理解していないだけで少し早計かもしれない。ウシジマくんでも毎回が直接的に丑嶋から借りた借金の話ばかりでは無かったから、法廷に限らず法に関わること全般ともなると守備範囲が広そうだ。

タイトルについて「弱者の一分」ということなのでこのシリーズでは曽我部の面目を保つような内容になるのかと思っているが、どのような展開があるのか楽しみである。

ちなみに先ほど地域の話をしたが、大柄な男は語尾が「ちょる」「じゃ」だった。

「○○しちょる」というのは特徴的だが、確か山口県の方言で「○○しておる」の変化形だった。「じゃ」は広島とかその辺だったかとおもうので、大柄な男はその辺の出身なんじゃないかと思う。ちなみに山口県のゆるきゃらはちょるるといって割とかわいい。電話をかけていた場所もなんばの「ドン・キホーテ」のある通りに似ているように見える。主要人物の苗字は大体京都なので舞台は関西なのかもしれない。

かなりどうでもいいが曽我部の服もDonaiYa(どないや)という関西弁のブランドだ。胸には人差し指と中指をクロスした写真がある。これはポケットからキュンですではなく、GoodLuck(幸運を祈る)のサイン(ハンドシグナル)のようだ。

これまでの流れであれば勧善懲悪でないストーリーの中、すでに「どこか悪というには小物感が強く憎めない」曽我部が地獄を見るのではないかと不安要素満載であるが、第3話(第3審)以降も目が離せない

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