ECRSという言葉をご存じでしょうか。業務効率化のためのフレームワークの一つです。業務に限らず家の整理整頓のような日常~仕事の組織運営まで幅広く使える概念なので紹介します。
「フレームワーク」はビジネスを中心としたあらゆるシーンで活きる考え方の基礎です。
例えば、野球をするのにいきなり片手でバットをもっても成果が出ないように、考え方にも一定のフォームがあります。自分に合ったフォームはすべてではないかもしれませんが、知っておくことで思考のバリエーションが広がります。
ECRS~生産性を上げるために必要なフレームワークを紹介~
生産性を上げろ!ということは指示される側としても、指示する側としてもよく使う言葉です。
でも「どうやって」ということになるったとき上司が
それを考えるのがお前の仕事だ!
みたいな感じで具体的な指示がないと無能感が満載です。
こういった感じにならないよう、具体的な「どうやって」についてECRS(イクルス)という考え方について紹介します。
ECRS(イクルス)とは?【効率化のための4つの頭文字です。】
業務効率化のためのECRS(イクルス)について、以下のような頭文字をもとにした概念です。
E…Eliminate なくす、やめる
C…Combine 統合する
R…Rearrange 手順を考える
S…Simply 簡素化する
今回は誰にでもわかりやすい「部屋の整理」に置き換えてこれらの考えを説明します。
Eliminate なくす・やめることで効率を上げる
まず、家に洋服や装飾品があふれた状態を想像してください。
男性ですが靴箱には溢れんばかりのブーツやらサンダルやらランニングシューズやらがあり、衣装ケースにもシャツもズボンもコートも溢れている状態です。
おまけにジャラジャラとした装飾品や、ネクタイ、結婚式でちょっとおめかしをしたいから蝶ネクタイもあります。
まずこのような状態ではなくす・やめることを第一に考えるべきです。
蝶ネクタイは本当に必要か?
ブーツは要らないのでは?
みたいな考え方です。
要らないものを減らすことで購入コストや管理コストが削減できます。
まずこういった方法で過剰にモノがある状態を改善できます。
Conbine 統合する・似た機能を持つ二つのものを一つにすることで効率を上げる
次に考えたいのがConbine(統合)です。
例えばビーチサンダルとサンダル・クロックスなどはそれぞれが本当に必要でしょうか。
概ね足元をリラックスさせて心地よく過ごしたい
という目的が一緒なのであれば1つでいいかもしれないですよね。
残すべきなのはデザインが気に入っているビーチサンダルかもしれないですし、歩きやすいサンダルかもしれないです。
判断の基準は違ったとしても同じような機能のものは二つ持たなくてもいいかも。という発想が大事です。
Rearange 手順を考える・順序を変えることで効率を上げる
部屋を掃除するときに、まず掃除機と雑巾を持ってきて、床にモノが散らばっているのを見て床のものを一つづつ収納場所に返すというやり方をしていると、
掃除機を持ってきた段階で床にモノがあり、何なら掃除機をかけるのにムダなモノ(雑巾)を増やしてしまった。
というような事態に陥ります。
このように順番が間違っているケースに対してRearangeの考え方で順序を変えて置き換えることが有効です。
この場合は
- 床からモノを消す
- 掃除機を持ってくる
- 掃除機をかける
- 掃除機を片付ける
- 雑巾を持ってくる
- 雑巾をかける
というようなやり方の方が効率がいいかもしれません。
このように手順を考えることで効率を上げることが出来ます。
Simply 簡素化することで効率を上げる
Tシャツとポロシャツを分けて収納する意味があるのか
のような考え方です。
もしこれらを分けて管理していた場合、特に合理性がないのであれば、どちらも「夏場に着る服」という意味でシンプルに同じ場所に入れたとしても弊害はないかもしれません。
このように手順を簡素化することでも生産性は向上します。
ECRS よくあるビジネスシーンで実際に使ってみる例とは?
なくす・・・Eliminate
会議そのものをなくす
意味のない慣習をやめる
モノを捨てる
統合する・・・Conbine
同じ・似た価値のあるものを一つにする
ペーパーレス・共同使用
順番/手順を変える・置き換える・・・Rearange
資料を作りこむ・報告・やり直し→資料を目次だけつくる・簡易報告・修正
メールチェック・業務・メールチェック・業務・・・→メールは15:00~しか見ない
簡素化する・・・Simply
メールを箇条書きにする
体言止め
ほかにもいろいろあると思いますが、現状の業務に対してこのようなチェックリストで臨むとより効率化が図れます。
ビジネスフレームワークのおススメ図書
フレームワークについて70個紹介されています。
アイデアがわかない、課題が良く分からない、何をしていいか分からない
という方は考え方について概ね抑えられているこの本を引き出しに入れておくことで思考が止まることはなくなると思います。
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