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九条の大罪 第106審 あらすじ ネタバレ注意
相楽が白栖雅之と接見している。
1億円で罪をかぶる提案に対し、秘書の池尾はどう答えたのか白栖雅之は聞くが、確実に罪をかぶるであろう、というのが相楽の見立てである。
104審では1秒ごとに10万円減るお金で揺さぶっていたが、相楽の言い方は断定的ではない。
池尾はカンモクを続けており、相手は引き続き鞍馬蔵人検事である。
ガサ入れの日に池尾が食べかけだったカップラーメン醤油味であったことから鞍馬は食事や嗜好について会話する。
池尾は安パイを選ぶ人生を歩んできたから、選択がスタンダードなものになってしまうという。
鞍馬はカップラーメンのほかにも池尾のお金の流れを徹底的に調べており、ラーメンいランチのおにぎりが鮭と梅で、電子マネーで病院内で買ったことも把握済みである。
本題に入り、白栖雅之が言うには池尾が補助金の不正受給を仕組んだというが、検察はそうは考えておらず、正直に話してくださいと言う鞍馬蔵人。
相楽から1億円の提案があったことに目がくらみそうだったが、その前に九条に諭されていたので思いとどまれた、ということを口にする池尾。
時間が戻って、拘留前。九条と烏丸が池尾と話している。
病院の名前を変え、トップを入れ替え、国際的評価のある白栖正孝を中心に、国内外の富裕層患者向けの病院に立て直す、そうなれば複数の医療施設を運営することになり自然と池尾の役割も出てくる、という説明をする九条。
弁護士は依頼人の不利益になるものは徹底的に潰すといい、既得権益にたかる害虫は駆除しましょうという九条。
沈む船から脱出して新天地を目指すべきという池尾は、次は新しいカップラーメンを試してみるという。
毎朝新聞のネット記事として白栖総合病院の名称変更と再建への改革が掲載される。
あと一手で詰みですね。という九条。
九条の大罪 第106審 感想
九条の先回りにより池尾はカンモクを貫くことができた。
九条が池尾に説いたのは目の前の利益ではなく将来の安定であった。
例えば目の前の1億円+汚名 と 今後の将来の安定について、どちらが重要なのだろうか。
これはひとによって価値観が違うと思うし、犯罪者と人生がまっぴらだというのも良くわかるが、単純にお金の話をするならば1億円は大金である。池尾の家庭環境や年齢にもよると思うが、私には池尾は損得より安定を選んだのかと見える。
だから池尾自身は今回のことを機に自分は変わった、ということをカップラーメンを通じて表現しているが私から見ると池尾の変われないメンタリティを九条が巧みに突いたように見える。
もう1点不穏な点としてはそもそも九条は池尾から仕事をもらっているのかという点が気になっている。
101審を見る限り、射場から依頼を受けている、と九条は言っている。これは実質的には壬生からの依頼と言い換えてもいいのかもしれないが、表面的な客は射場一人なのではないだろうか。
とつぜん壬生が池尾を弁護してくれ、というのも意味不明な話になり、壬生と射場はつながっていても壬生と池尾は関係がないと想定される。
そうなると九条が依頼人の不利益になるものは徹底的に潰す、ということは池尾自身が考えるであろう「池尾の将来が守られる」ということとは異なるのかもしれないと思っている。
九条の大罪 第107審以降の展開は?
あと一手と言っているのでクライマックスが近そうだが、
今のところ
①射場に対し有馬が嫌がらせをしている点
②白栖医院長や相楽弁護士の今後
③白栖総合病院の売却計画
などがまだ宙ぶらりんである
①が最も差し迫った問題であるがこれは白栖総合病院の名称変更などで手出しができなくなるのかもしれず、シンプルに有馬との因縁ができた形にて終わるのかもしれない
②についてもあまり重要ではなく、白栖総合病院の役員が総入れ替えになったということは白栖雅之は捕まったままであり、相楽弁護士(東村ゆうひ弁護士事務所)は今回の一連の動きで大金を得ているので、世間的にはもう起こってしまった不正受給やら性癖やらについては明るみに出ているわけで、サラッと流せそうでもある。
③は今回の壬生側の最大の狙いであるが、立て直しと売却にはラグがあると考えており、少なくとも数年単位での話にはなりそうだ。
そうならば菅原から安値で買い取ったボウリング場のように買い取った事実だけが重要でその後はしばらく様子見というか、漫画では描かれないような内容が多くなりそうだが、九条が最後の仕上げと捉えているあと一手が何なのか。
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